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ないたっていいじゃない、だってにんげんだもの。

心無い言葉には慣れている。
そう思っていた。


ところで風邪を引いた。
咳が酷く熱もあり怠い。

体が弱ると心も弱る。
普段なら聞き流すような冷たい言葉にも簡単に傷つく。

噛み締めたカサカサの唇をつたう涙が潤していく。
じわりと広がる塩味と温もり。

強がっていると当然のように限界が来る。
無理している自覚は多少ある。
それが私の人生だからと諦めもあったり。

ただし不本意極まりない。
無理をするのは好きじゃない。

だからと言ってこうも堰を切ったように涙と感情が溢れるとなかなかとめどない。


温もりが自分自身くらいしかないなんてなんという自業自得だろう。
寒くて冷たくて先端から枯れてしまいそう。

いっそ枯れてしまえばこの寒さも涙も消えるの?
それならそれでいい、もっとずっと強がれる。

そうでないと悲しみの沼に引きずり込まれてしまいそう。
その方がもっとずっと辛くって、抜け出すのがとても難しい。


嗚呼、可哀想な私の心。
よく頑張ったね偉いよ。
だからさ少し休もうか。

私は度し難い罪人だけど悪い人間じゃないよ。
だからどうか情状酌量の余地を与えて下さいまし。
見返りなら何も無いけどね?

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