見出し画像

私の短歌日記にもタイトルを付けたい③

ちからが抜けていて、私らしい短歌だよななんて
手帳を読みかえして思っています。自己満足です。毎日書いてます。

1/1
龍が目を覚まして吠える元日の生温い風 列島に吹く

1/3
在ったことは無かったことにならなくて何度掃いても犬の毛が出る

1/7
十年の汚れ受け止めキッチンの換気フィルターしずかに外す

1/10
あちこちに気配が残る 深呼吸すればどこまでも吸いこめる息

1/15(献血)
この血しか捧げるものがないんです マジなんだけど笑われるんだ

1/21
どこにぶつける怒りか燃えないごみの日のやたらがちゃがちゃ言わせて捨てる

1/27
ガーベラの茎折らぬよう向かい風を歩いて帰るあいだは無音

2/6
まだ腹を括れていない堤防のギリギリ端を歩いてみたが

2/11
考えてどうにかなることならぬこと傘を差すことためらう天気雨

2/16
ゆっくりとほぐす筋肉ていねいに暮らせ暮らせと騒がしい街

2/20
悩みの無いにんげんなんているものか誰にも見せない傷口を見る

2/23
犬がいないリビングやたら広くなり変わったことといえばそれだけ

藤田美香/短歌日記2024.1月2月




この記事が参加している募集

私の作品紹介

今月の振り返り

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?