独身者よ、香港の人たちと成田離婚は如何?

何をしょうもないことを言っているんだと呆れられそうですが、何とかならいものなのかなぁ。お隣の大国だって困っていると思うんです。世界中が注視している中で、しかもインターネットやSNSがこれだけ発達している中で、もう一度、天安門事件の二の舞を演じるのは、並大抵の厄介ごとではないと思うんです。コロナにダムに、インドとの国境問題に、トランプに香港まで?

それとも、あの時とは違い、香港人を同国人とは思っていないのかなぁ。。。いや、あの国の政府には、そもそも同国人と言う考えはないのかもしれませんね。同党人かどうかの選択だけで。

この連載は、九条Tokyoで発掘した奇跡を紹介するのが目的ですから、本来の趣旨とはちょっとずれているかもしれませんが、どこかで軌道修正しますから、もう少しお付き合いください。おそらく、多分、どこかで、うっすらと交わるかと。。。

今日、23歳のアグネス・チョウさんがtwitterを再開しました。まず、その勇気に拍手したい。あの若さ、まっすぐな心、未来につながっている可能性を奪わないでほしい。あれほど憧れてもらっている国に住んでいる、そして、そのことをとても恥ずかしく思っている大人の一人として、強くそう思っています。

「ただいま戻りました。国家安全法が施行された7月からはツイッターを控えていましたが、結局逮捕され、いろいろ考えた上で、ツイッターを再開することを決めました。難しい判断ですが、これからもよろしくお願いします」

これは彼女のtwitterの一節です。

同じ日、東北の対岸では、71歳の老人が81歳の老人と諮って、次期総理に就くことにしたと、ほぼ勝利宣言しました。彼の出馬宣言には、同じ自由や民主主義のために命をかけて戦っている香港の若者たちへの言及はありませんでした。そりゃそうですね、この8年間、一度として、この世界をこうしたいって理想を聞いたことがないもの。

1989年の後半だったと思いますが、日本に留学していて、もう国には戻らないと語った中国人と食事をしたことがあります。彼はその年いっぱいで留学を終え、日本で学んだすべてを母国の発展に尽くすつもりでいたと言います。でも、彼の愛国心は踏みにじられ、戻るべき故国は消えてなくなったと憤慨していました。その後、どこでどう暮らしているのか。

昨日、懐かしい友人から連絡があって、3年ぶりで会いました。彼が指定してきた場所が、8年前に彼と初めて会った場所でした。粋な計らいでしょ。ボクより一回り近く歳上の彼の頭は真っ白になっていましたが、ボク以上に元気でした。一級建築士の資格を生かして、新たな職場で働いているそうです。

共通の知人と仕事の件でボクが喧嘩別れしてしばらくたった後(いい歳なんだから個人的な感情のもつれが原因ではないですよ)、彼も仲たがいしてから一層仲良くなり、たい焼きを買っては彼の自宅兼オフィスにお茶を飲みに行っていた頃を思い出しちゃった。

生きていればこそ、ってやつですね。

戦い続ける場所はどこだっていいはずです。香港にとどまっていなくても。中国共産党だって迷惑でしょう。弾圧すればするほど世界中から非難を浴び、札束を切らなければならなくなるのだから。

そうだ、独身の日本人が、香港で息苦しさを感じている独身の男女と婚姻し、成田離婚するのはどうでしょう。今回のテーマは、たったそれだけ。いたってシンプルでしょ。

結婚をなんと心得るか…といった非難はあるでしょうが、人権の危機にまさる問題はないと、今回だけは緊急避難的にお目こぼしいただくとして。。。それに、今日まで独身だったのも、きっと何かの計らい、奇跡的なめぐりあわせ、何か深い意味があったのかもしれないし。

ところで人権と言えば、この国の総理大臣を選ぶ権利を持っていない国民が大多数だというのも、いささか不安になります。今回は緊急事態だからと、決定まで2週間以上の猶予があるというのに、我々はニュースでその一部始終をただ見ているだけ。

香港の若者たちが命をかけて求めている、これが民主主義というものらしい。うーむ。

♪僕はyesと言わない 絶対沈黙しない 最後の最後まで抵抗し続ける

アグネス・チョウさんが拘束されていたとき、ずっと頭の中に浮かんでいたという欅坂46の『不協和音』。遅まきながら、ボクは生まれて初めて聴いたけど、二度と聴きたくない曲にならないことを心の底から願っています。中国共産党と同じく、信仰を持たないボクだけど、祈りにも似た思いで。

♪支配したいなら 僕を倒してから行けよ!

決して、そんなことにならないように。

 人のために 何か為したき 傲慢を 捨てよと言はれ ただ祈りおり (有沢螢)

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