公立大学から京都大学大学院に進学した話

こんにちは。kumaと申します。

実は初投稿です。2018年夏、京大院の入学試験に合格し、
京都大学への学歴ロンダリングに成功しました。

今回は、自分がどうやって他大学から京大院へ進学したのか、その経緯をお伝えしたいと思います。また、他の国立大学院への入学にも参考になるかとは思いますが、この記事では、京大院、とりわけ理系の研究科に絞ったことを書きたいと思います。


きっかけ

私が京大院の院進という選択肢を進路に含めたのは、大学二年生の夏のことです。その夏、2つ上のサークルの先輩であるRさん(当時四回生)が京大院への入学試験に合格しました。Rさんは真面目ではありましたが、頭が上がらないということはなく、自分と同じく①バイトして②部活して③遊んで④勉強するという国公立によくいる4step系大学生でした。そこで「そんなに狭き門ではないのかな?」と思い始めました。


初めての京大訪問

話はとんで私が三回生の4月の頃。多くの学生は進路を意識し始める時期です。高学歴の外資系志望であれば、夏のインターン選考のES締め切りが4月下旬です。事務系の公務員志望であれば公務員試験講座が4月からスタートします。理系であっても6月下旬~9月上旬にかけて研究室分属があり、人気の研究室を勝ち取るため4月からそこへ通い始めます。

理系大学生において研究室を選ぶということは
進路を選ぶことにかなり等しいです。

技術系公務員にしようか事務系公務員にしようか
民間大手か中小か
内部進学か外部進学か
6月下旬に始まる分属までにある程度決めなければいけませんでした。そこで、その春進学したばかりのRさんの研究室を訪ねることにしました。まさにその出来事が私の人生のターニングポイントであったと思います。

Rさんのラボは、宇治にありました。京阪宇治線黄檗駅が最寄りです。
少しの緊張と少し長い歩行で汗ばみながら30分前に到着し、コンビニで涼みながらその時間をまったのはいい思い出です。Rさんは親切にも入り口に迎えにきてくれました。理系の他大学への院進は、①四回生時に所属した研究室と同じ分野に進むものと、②別の分野に進むもので大きく対策が変わってきます。Rさんは①同じ分野での院進でした。Rさんは京大(に限らず他大学でも)への院進において重要なことをたくさん教えてくれました。以下に箇条書きで記します。

・四回生と同じ分野でありながら他大学の研究室に進学する場合は、
 進学先の教授を納得させる理由が必要。
 「なぜそっちの研究室に進学しないのか。うちじゃないといけない理由は
  何か。」
・四回生と同じ分野であれば、卒業研究を頑張りながら、別の分野である進
 学先の学問について勉強しなければならない。院試の専門試験の勉強はそ
 こそこ大変。
・京大院の中でも、吉田キャンパスにある研究室と桂キャンパスの工学研究
 科の研究室は内部進学率が高い。倍率が1を超えた場合、他大学から受験
 した学生はまず受から
ない。逆に宇治キャンパスや、その他の研究施設に
 ある研究室は内部生がほぼ来ず、そこを志望した他大学からの受験生は、
 間違いなく受かる。
・近年、京大の中で院進率が低下しており、定員割れどころか、誰も来てく
 れない研究室が多く、宇治キャンパスには、存続の危機に陥っているとこ
 ろも少なくないとか。


大学院入試対策一覧

ここから自分が取り組んだことを時系列をたどりながら説明していきます。
もう箇条書きで書いてもいいんですがそれだとあっけないので。

Rさんと分かれた後、再び研究室分属について考えました。人気の研究室にいってしまうと、争って分属を勝ち取るので仲が悪くなんじゃないか、と考えて、①不人気だがブラックでない②公務員にも民間にも卒業生がでてる③京大院に進学してる先輩がいればなお良い、という条件でHS研究室を選びました。分属決定後8月頃、HS研の教授に挨拶に行きました。そこで「これからお世話になります。」「京大院への進学も少し考えています。」と伝えると、「是非京大に進学しなさい。そして大いに研究しなさい。そしてええとこに就職しなさい。私にできることなら力を貸します。」というお言葉を頂きました。うれしかったですね。そしてなんと、京大の同分野の研究室であるKS研につながりがあるからそこへ行け、今まで何人かそこへ進学してる、とも教えてくれました。京大に進学した先輩がいるというだけでHS研に行きたい人も増えるのだとか。

その日の帰り、早速KS研の教授へ10月頃訪問したいことをメールしました。
メールアドレスはKS研のホームページに乗ってました。人生で一番緊張したメールでした。メールの内容を以下に記します。

件名:○○年度修士過程選抜についてのご相談
京都大学大学院 ○○研究科 ○○専攻 KS研究室
教授 ○○ 先生

初めてメールします。
○○大学○○学科HS研究室に分属予定の○○と申します。
この度は、○○について関心があり、ぜひお話を詳しく聞きたいと思い
メールしました。もしご都合が宜しければ、10月頃お訪ねしてもよろしいでしょうか?ご配慮の程よろしくお願いします。

(署名)
こんな感じだったと思います笑
そして三回生10月。スーツとビジネスバックで約束の時間の一時前に到着しました。食堂がきれいでした。そして、ノック3回して教授の部屋に入ってから約1時間ほどお話ししました。ここで必ず今年の倍率と例年の倍率を聞いて下さい。京大院入試において倍率が何よりも一番重要です。また、ここで「私はここに入れたらこんな研究がしたい。これはここでしかできない」的なことを伝えるといいです。そのためにもKS研に所属している先生の論文はオーバールックしましょう。その後助教、特任助教と挨拶を済ませた後、事務室で、院試の過去問をコピーさせてもらいました。私は吉田キャンパスに近い大学に通っていたので何度も訪問できたんですが、飛行機や新幹線を使って訪問する際は、このタイミングでしか過去問をもらえません。必ずコピーさせてもらいましょう。そしてもう一つ重要なことですが、その日から週一のゼミを見学に通うようになりました。こうやってあしげく通ったことも合格にむすびつく大事なステップだったと思います。

そして三回生10月から翌年7月まで、ゼミに通いながら試験勉強をずーーーーーーっとしてました。今思うとそんなに頑張らなくてもよかったかも。公務員試験や民間の就活をする余裕も時間的にはありました。(しませんでしたが、、、)精神的な余裕は、、、どうでしょうね。人によると思います。試験勉強は3つです。

①科学英語(研究科共通)
②専門1(専攻共通)
③専門2(研究室共通)

英語試験がないところはTOEICのスコア提出だったりします。
そしてほとんどの大学院で英語の足切りがあると思います。定員割れてても英語低すぎたら落ちます。ちなみに私が受験したとき、定員はぴったりでしたが、唯一の内部生二人が英語の足切りで落ちました。笑えない。
専門1は今までの授業のレジュメや進学先の研究室にあった授業のレジュメを参考にして勉強しました。ここで全く違う分野の研究室を志望した場合、勉強する手段が過去問しかないです。同期で京大の他分野の研究室に進学した友人は、三回生後期~四回生前期にかけて京大学部生の授業に潜っていました。その勇気に拍手。
専門2も専門1と同じような勉強法になるかと思います。
私はあしげく研究室にかよっていたので、過去問以外の勉強資料も提供してもらえました。本当にありがたい。やはり京大に通える距離に住んでいることってめちゃくちゃ重要ですね。
トータルの勉強時間は分からないんですが、一日のうち午前中は卒業研究、午後は院試の勉強、夕方に返るって感じかな。毎日は確実にしてました。勉強の割合ですが、英語が7割、専門2が2割、専門1が1割って感じかな。

近年京大でも、英語の試験がTOFELに置き換わりつつあるとか。でも一様自分がやった対策も書いときます。まずは語彙。「京大学術語彙データベース基本英単語1110」という単語帳があります。これめっさベストセラーなんで知ってる人も多いかも。この単語帳がさくさく飛ばし読みできるくらいにならないと過去問も解けませんでした。染色体とかT検定とか英語で言えるようになりましょう。そしてどこの大学にもあるであろう「科学英語」という授業。履修しましょう。これも結構効きました。


入試説明会

2月に志望研究科の修士課程選抜の説明会がありました。昔はなかったのだそうですが、内部進学率が低下し、積極的に外部を受け入れる目的で毎年開かれてるとか。全体の説明がホールで行われ、京大院の魅力をたくさん伝えてくれました。その中で印象に残ったのは授業料免除です。なんと75%の大学院生は授業料の納入が免除されているとか。ただで勉強させてもらえて研究させてもらえて就活ではかなり優位な地位に立てるとかコスパ良すぎ。その後、学生が行きたい研究室を訪ねる自由形式の説明会になりました。宇治キャンパスの教授たちも来てて、もうとにかく学生を捕まえようと必死に見えました。まるで新入生へのサークル勧誘でした。そこで私は何度もかよっているKS研の教授を訪ね、最新の倍率情報を聞きました。めっさ重要です。必ず聞きましょう。最終的に私が受験したときの状況は、定員4人のうち、内部生二人、留年生一人、外部生一人(自分)とぴったりでした。

試験当日

一日目が筆記で、二日目が面接でした。
英語、専門1、専門2の順番でした。例年通りの難易度で、時間だけはたくさん与えてくれました。寝てる人もたくさん。英語、専門1はその場にいる人全員に配られました。専門2は研究室ごとに配られたのでそこで最終倍率が分かりました。定員ぴったりだったので、安心して来年からよろしく~って感じで落ち着いて受験できました。それがまさか内部生二人とも落ちるとは、分からないものですね。


まとめ

以上が私の合格体験記です。現在は二つの業界最大手企業の内定を辞退して、また別の業界最大手企業の内定を受領し、2021年の春に就職します。就活にもかなり京大の名前は効きました。京大への学歴ロンダリングめちゃくちゃおすすめです。いいことしかないんでぜひチャレンジしてみて下さい。それでは最後に一番伝えたいこと二つ(矛盾)書いて終わります。


定員が割れてることに行こう!!

ゼミに通って先生や先輩と仲良くなろう!!


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