教養としての決済
“身近で、強大で、良く知らない「決済」”
と冒頭一文にあるが、まさにその通り。
財布の現金を使わなかった日はあれど、交通系カードで飲物を買ったり、水道光熱費が自動振替されたり、と「決済」を行わない日は現代人にはほぼないだろう。
「お金(札束)を動かさずに、どうやって支払いできるのか」
私にとって「どうして鉄の塊が空を飛ぶことができるの?」と同じく長年の命題だったこの問いを、この書はもやもやを吹き飛ばしてくれた。ありがたい。
中国13億マーケットを手中におさめたウィーチャットペイ・アリペイの電子決済取引とパーソナルデータの危うさ
USドル一強に抵抗できないオランダやドイツ銀行の弱点
小切手をきるカッコよさを捨てられない、アメリカ
そんな各国事情をはじめクレジットカードの歴史も、[支払い]を支払う決済も、21世紀の金融犯罪やネットワーク時代のビッグデータを狙う新覇者まで、幅広く紹介されており、決済の基礎知識が少なからず身についた(はず)
経済について学び、すっきりしたい方に一読をおすすめします。
ただし、ビットコインとブロックチェーンについては、私の理解を超える次元なので、これからも利用することないだろうな。
さらに、銀行に数年間、籍をおいた者として、十年後の銀行の行く末はどうなっていくのか気になってます。
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