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すこやかライフサポーター代表、バー洋子ママ ”中村洋子さん”

ご自身の子育ての経験を活かし「悩んでいるママのガイドランナー」として活動されてる中村洋子さん。話してると自然と周りが明るく元気になるパワーを持っていらっしゃいます。洋子さんの力強さと、明るさの秘密を伺ってきました。

洋子さんプロフィール
出身地:箱崎生まれ、下関育ち。現在宗像市在住
活動地域:福岡市南区・宗像市
経歴:香蘭女子短期大学保育学科准教授 2人の娘の母。障害児の育児経験を元に、産後育児期の女性が抱える様々な悩みを代弁する「ママのガイドランナー」として様々な活動を行う。
現在の職業および活動:
「香蘭女子短期大学保育学科」准教授
「すこやかライフサポーター」代表
「バー洋子」のママ
座右の銘:
自分をつくってきた時間は見えないけど、自分を支えてくれる。良いことも、そうでないことも。

「自分が嫌と感じることは他の人にしない。小さいころから変わってないですね(笑)」

Q1.どんな心の在り方や認識の変化が今の活躍に繋がっていますか?

子供の頃、男の子と喧嘩をして、学校の正面玄関のガラスも割ってしまうほどのおてんばでした(笑)。あだ名が番長の「バン」。誰かが嫌な思いをすることが許せず正義感に燃えるエネルギーが有り余っていた子どもでした。

幼いころ腕に大きな火傷をしてしまい、皮膚の移植をしようと皮膚科に連れて行かれたんですが、皮膚科の先生が、「移植は確かに傷が薄くなりますが、腕もお尻も傷が残ります。傷を増やすよりもこの火傷を気にせず生きていけるお子さんに育てていきませんか。」と母に言ったそうです。そのアドバイス通り(笑)、腕のことをからかわれたら「誰が言った?‼」と怒り爆発。おてんばを通り越してやんちゃでしたね(笑)。

正義感強くて、誰かが辛く悲しい思いをするのが嫌だった私が、結婚し二人の子どもを授かりました。そして二人目の子が障がいを持って生まれたんです。

「歌舞伎メイクアップ症候群」といって、4万人に1人のDNAの配置が違う障がいなんですね。
約3年間、口からは一切飲むことも食べることもできなかったので、鼻から胃にかけて細い管を通し、まるで点滴のような授乳をしていました。
当時、鼻腔注入での授乳をする保育施設もサービスも見つけられず、私は次女に1日中付きっ切りで職場も退職することになり、意図しなかった専業主婦になりました。次女の育児が大変で、長女の保育園送迎ができなくなってしまい、親子3人で家に引きこもっちゃったんです。

そうしたらある日、同じ団地の人が気づいて駆けつけて来てくれて、「天音ちゃん(長女)のチャイルドシートを私の車に乗せたら一緒に送迎出来るよ!」って言ってくれて。
その時、本当にうれしくて、ありがたくて、涙があふれてきました!私は小さい頃から、負けん気が強くて、人に頼るのが凄く苦手だったんですが「お願い!!!助けて!!!」ってその時思わず言ってたんです。なんとその方がその後、9か月間も送り迎えをしてくれたんです!

そこからどんどん噂が広がり、長女はご近所の方に何度も助けてもらいました。保育園の送迎、ご飯をごちそうになる、遊んでもらう。何度も背中もさすって励ましてもらいました。

本当にありがたかった!!!
だから、娘たちが少し元気になった頃、恩返ししたいって思ってたけど福岡(宗像市)に引っ越すことになっちゃったんです。

恩返しをしたいのにできない・・・。もどかしい思いで悩んでいた時、「恩は返すんじゃなくて、恩を送るといいよ。」という話を聞いて、恩送りをしようって決めました。

宗像市に引っ越してきたときに、子育て中のお母さんたちがお互いに助け合う形の交流の場が無かったので、「すこやかライフサポーター」という任意団体の立ち上げメンバーになりました。その後代表を務めています。
「すこやかライフサポーター」は、心と体のセルフケア講座が主体で、13年目に入っています。育児中のママが講師となって活躍する団体です。もう3代目になりました。今はこのような団体が増えてきているので、そろそろ手放そうと思っています。

記者:13年も続けてきたものを手放されるんですね!執着しない所が凄いですよね!

洋子:団体は私のものではないですから。「詠み人知らず」の言葉のように、詠み人にこだわるのではなく、歌そのものを大切にしていくこと。だれのものかよりも、その内容がずっと長く伝わっていくことが大切だと思います。

記者:逆に、洋子さんが「自分が絶対言わないといけない」って事はあるんですか?

洋子:「自分が嫌と感じることは他の人にしない。」って事かな。小さい頃から変わってないですねw
あと、自分が良かれと思ってしている事も、もしかしたら相手にとって悪いことをしているかもしれないと半分くらい思うようにしています。

次女は、私とは違う時間軸で進んでると感じます。障害がありながらゆっくり育つ次女を見ていると、自分の考えが絶対じゃないって気づかされます。私は彼女を授かるまで「実力主義者」だったんですが、次女を見てると、人って存在そのものが大切って思います。

本当の意味での平等や多様性を考えるチャンスを彼女からもらいました。

長女も18歳になり、自分の意見をそれなりに話せるようになってきました。自分が希望する事は長女も家族にプレゼンをします。それが「家族会議」です。もちろん親も同様に自分の時間が欲しい時などはプレゼンします(笑)。

記者:今回はお話しいただきませんが、「バー洋子」のママとしても活躍されています。宗像の里山のふもとにある、農業用倉庫をリノベーションしたシェアラボのオーナーの谷口さんと、洋子さんが始められた少人数の飲み会「バー洋子」。九州中にバーのママが沢山生まれるなど、面白い展開になっています。(https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/452887/

洋子さんは、今後の夢や構想はありますか??

洋子:今、近々に一番やりたいことは、「未来の運動会」
運動会って日本の義務教育を受けた人は皆経験しているから、誰もが同じような映像が頭に浮かぶんです。これって凄くないですか?日本の文化の一つと言ってもいいのではないかな。その運動会を新しい形で考えたい。例えば、障害のある人もそうでない人も共に楽しめる運動会とか。老若男女問わずみんなで一緒に楽しめる運動会はどういう種目が良いかな?って考えるとワクワクします。

実は、すでに日本でも数か所開催されているのですが、地域性の違いなどもあって楽しいのです。福岡でもやりたい!東京オリンピック前にぜひ開催したいって思ってます!

Q2.AIが活躍する時代に必要とされるニーズは何だと思いますか?

基本、人が出来る事は人がするのが良いけど、テクノロジーが人と人をつなげられると思います。人と人をつなぐワクワクするに所に、テクノロジーがあればいいな。そのワクワクをAI の可能性に結び付けられる思考が必要ではないかと思います。自分が主体的になって活用するってイメージを持っていたら、とても便利で楽しいと思うんですね。

Q3.どんな美しい時代を創っていきたいですか?

洋子:炊き込みご飯の様な世界になったら良いですね!

記者:炊き込みご飯!??どういう事ですか??(笑)

洋子:炊き込みご飯って美味しいですよね。大好きです(笑)。ごぼうも人参も鶏肉もそれぞれ居てもらわないと困るじゃないですか。炊く前はバラバラなのに、炊き上がったらご飯の中に上手に紛れている。個性もありながら融合もしているんです。混ぜこぜが良いですね。

今の教育は、松花堂弁当の様に一個一個分かれちゃってるんですよね。区切りのあるお弁当のような教育が大切な時もあるけれど、区切りが無い混ぜこぜの方が好み。
チャーハンも良いけど、パラッとしていて格好良すぎる。もっと混ぜこぜな、炊き込みご飯の方が好きです。

記者:とっても美味しそうな時代ですね!笑。

洋子:美しい時代じゃなかったですねw。

記者:個性も活かしながら融合する世界、本当に素敵です!ぜひ、共に創って行きたいと思いました。貴重なお話を、ありがとうございました!

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中村 洋子さんの活動、連絡については、こちらから
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SNS:
https://www.facebook.com/profile.php?id=100002865105968

【編集後記】インタビューの記者を担当した熊倉と風見、カメラ担当の佐久間です。

洋子さんが小さいころから一貫されてる、「人が嫌がる事はしない。」という事。このお話が、最後に話されていた「炊き込みご飯の様な世界」に、集約されてるように感じました。個性も活かしながら融合する世界。洋子さん自身が、すでにその様な環境を創っていらっしゃると思い、とても勇気をいただきました。本当にありがとうございました!

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この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36

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