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中国でもメーデーが休日であることが面白いと思ったことと、最近の経済状態について感じたこと

昨日は中国人友人と軽く食事しました。

中国の5月の連休は労働節と言います。薄〜く調べてみると、メーデーは1886年にアメリカ・シカゴの労働者が8時間労働を求めて行ったストライキが始まりらしいです。

メーデーにどんな意義があるかは別として、アメリカ起源の祝日を中国の国民の祝日として選んでいることを興味深いと思います。

それはさておき、昨日のメンバーは全員労働者階級。勤労することで給料をいただき生活をしています。

彼女たちが言うに、この頃の中国人経営者たちは、コロナの影響がなくなった今、過去3年の損失を取り戻そうと躍起になっているのか、従業員への要求がドンドン強くなっているようです。

今の職場環境に満足してはいない。でも、転職も難しいし、たとえ転職に成功したとしても待遇面で改善できるかどうかもわからない。そんな理由で友人たちは現状を受け入れていると話してくれました。

さらに最近、Twitterで次のようなつぶやきも見つけました。

上海交通大学は中国の名門大学です。ランキングは85位です。東京大学が35位、京都大学が61位であることを考えると、かなり優秀な大学であることがわかります。そんな大学を卒業しても企業とマッチングが上手くいかず就職を断念する人が大勢いるようです。

地元の大学で教授をしている友人に聞くと、この状況はコロナ前から始まっていて、実際には全体の3分の1くらいの学生しか就職できてないのではと話してくれました。就職したとしても、実際には留学準備をしていたり、大学院への進学をするための仮面就職の人も多いよと話してくれました。

2020年頃に大学を卒業して、就職ができず仕方なく中国国内で修士、もしくは博士を目指して大学院で研究を続けた学生たちも、結局就職できずに困っているという状況もあるようです。

学歴があれば、あとは何とかなるという時期が中国でも続いていたようですが、今は高学歴であっても仕事が見つからないようです。

こうなると、仕事があっても辛い。仕事がない人は、良い仕事が見つけられずに辛いって状況となります。人々のストレスが段々と溜まっているように思います。

今、40代の人で若いときに家を買えた人は不動産という財産を持っていますので、いくらか余裕がありますが、今の20代は先が見えない状況で苦しんでいる状況に置かれているように感じます。

仕事柄、大学生や20代前半の若い人に会いますが、なるようになるといった楽観的な思考パターンを持つ人は少ないです。彼らの話を聞いていると、こういう状況を作り出した人が悪いのであって、自分たちは不幸だと思い込んでいるのではと感じます。

わたしは努力は嫌いですが、工夫したり改善したりするのは好きです。それで、生きていくためのアイデアを話し合ったり、聞かれれば今までの経験を紹介します。しかしほとんどの場合、彼らの反応は薄いです。

彼らは「そんな成功するかどうかわからないことに、気力も体力も時間も使いたくない」と言います。それで「大学受験のために、今までの人生を捧げてきたのに、就職が上手くいかないくらいで、自分の過去を全否定するようなことを言うの」と聞くと「先生は日本人だからわからない」と言い返されることがほとんどです。

まったくその通りで、日本人のわたしに彼らの本当の気持ちや実際の状況はわかりません。正直、自分の同胞のことですらわからずにいます。でも、状況を恨んだり、人をうらやんだりしているだけでは、何も変わらないのではと思ったりもします。

さて、今日は労働節です。中国で労働環境を改善してほしいとストライキを行うことはまず無理でしょう。でも、職業者としての自分を振り返ったり、職場環境についても思い巡らすことはできるのではと思います。

そんな休日を過ごせると良いですよね。
そんなことを考えていました。

今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。

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