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業界が求めるプランナーにはなれなかった話

昨日配信したPodcast内で、

今のままだと、長くプランナーの仕事をするのが難しいと思って悩んだ

悩んだ結果、独立してNOMAD WEDDINGを立ち上げた

さらに責任は重くなってしまったが、これだったら続けられると思った
※要約

我ながら、
「1人でやる方が大変そうなのに、なんで逆に続けられると思ったのよ」
となったので、自分で自分をフォローしようと思います

昨日のPodcastは、伝えたかった話を途中で見失って、薄っぺらい回になりました
↓こちらから(それでも宣伝はする)


ウェディング業界、全然キラキラしてなかった

私がプランナーになりたいと思った動機は、
・華やかそう
・人の幸せを作れるなんて素敵な職業だ

と、ありきたりすぎる理由から始まった

初めて入った会社は、ゲストハウスを運営していた会社で、まさに”THE・結婚式”という感じ(語彙力)

夢だったプランナーになれるんだ!と思った22歳の健気だった私は、
入社直後、ウェディング業界の(その会社の)厳しさを目の当たりにした

全社会で、HPにも面接でも一切見かけなかった、あきらかに会社のボス的な男性がいて、
その方が、全員の前で売上の悪かった会場の支配人にキレまくるのだ(そのボスっぽい人は会長でした)

新規来店数、契約数、参列人数、売上、粗利、広告費、人件費、光熱費・・・諸々

「「「全然キラキラした世界じゃなかった」」」

と、絶望したのをよく覚えています

全社会が終われば、会長・社長・部長のところに皆こぞって挨拶しに行き、顔を覚えてもらうというアピール時間があったり、
全社会の始まりは、全員で有名な洋楽1曲を合唱する時間があった

私、昔から何事も俯瞰で見てしまう癖があって
率直に「「「なんだこれ」」」って思ったんです

そして、土日になると1日に5件くらいの結婚式を対応するのですが、
少しでも時間が押してしまうと、その後に影響が出るので、オンタイム必須

絶対バッティングはダメ

外の階段でスタッフは移動(無限往復)

披露宴がお開きになったら、次のために秒速で清掃・セッティング

おもてなしのためにランクアップしたコース料理もデザートビュッフェも凄まじい食べ残しの量

シェフの罵声がこわい←

気づいたら終電

※2015年だか2016年の話です

同期入社したのは、確か30人くらいいたのですが毎週のように誰かが辞め、
しんどいとスタッフ間で暗い話が多く、全社会があれば、洋楽を合唱し←

思っていたものとあまりに違いすぎて、数ヶ月で辞めて転職
のちにその会社は倒産してました(多分これでどこの会社だったかわかる方もいるでしょう)

“思ってたのと違う”というのは、
表ではもちろん、お客さまのためにと言ってましたが
どこか ”売上上げないと怒られる” 空気感が強く、
向いている意識が会社のためだったような気がしたんです

会社(業界)が求めるプランナー

一言で言えば、結果を出せる人

結果=数字

プランナーは営業職です。

お客さまがものすごく喜んでくださって、素晴らしい関係性を築いていても
数字がついてこなければ、会社としては100点満点の評価ができないのです

売上がなければ会社は倒産しちゃうし、社員の給料も支払えないし、
会社はボランティアではなく、経済活動をしなければいけないので数字を求めるのは当たり前な話になるのですが。

ウェディング業界においては、プランナーがその売上を求められる立場なのです。

ウェディンングプランナーって一見、華やかそうに見えますが、大変って言われるのは、こういった点もあるから。

働いていれば、売上を求められることは当たり前にある話ですが、ウェディングはなんと言っても、高い。

用意するモノ・コト・ヒトも多い上に、全てが揃ってどんな形になるかわかるのが、結婚式当日。

参列したことがあっても、ご自身の結婚式は初めての方がほとんど。

プランナーは会社から売上を求められながら、
お客さまとは、いかに信頼関係を築いていけるかが大切になります。


数字の管理に苦しんだプランナーの自分

プランナー業務と並行して、
お問合せ件数、新規決定率、婚礼件数、売上、粗利・・・などを管理して、
全お客様の見積書、請求書、取引先からの請求書もチェックして、
HPの流入数、CV率、広告もチェックして、、、、、笑

毎日、自分が何しているのかわからなくなったけど、具体的な数字を見ていたおかげで、今の私がいると思う

プランナーなりたての時は、がむしゃらだったので会社のやり方を真っ直ぐに聞いてたが、
少しずつ視野が広がると、なんでこうなの?という疑問が増えていった

私の疑問の答えは、大体が売上のためだった

毎日、数字を追いかけていると、売上がいかに大事かはよくわかってくる

でも、私はとにかく数字に興味がなかった(笑)

だから、「売上のため」って言われてしまっても納得できないし、
疑問は疑問のまま、自分なりの解決方法を考えるしかなく、、

売上が大事なのはよくわかる、でも提供価値を上げないといけなくない?というのが、ずーっと心にあった

外に目を向けると、当時知り得た情報ではそもそもウェディング業界全体がそういうビジネススタイル。

Podcastで言った、「長く続けられない」と思ったのは、
業界全体が求めるプランナー像 = 売上を立てるプランナー
と、
私が求めるプランナー像が違っていたので、結構悩んだのです。

自分が求めるプランナー像

正直、うまく語源化はできていません。

ノマドウェディングを立ち上げてからも、自分の中で変わっている考えもあります。

今言えることは、接客業でもなければ営業職でもないような気はします。

結婚式関連になると、「一生に一度」という決まり台詞のようなものがありますが、
個人的にはあまり使わないようにしています。

ぶっちゃけ、何をしたって一生に一度だし、
今生きてるこの1分1秒も一生に一度だし、って思ってしまって。(捻くれてる)

少し話逸れるのですが、
人って必ずいつかはこの世を旅立つじゃないですか。

言い方変えると、誰もが死に向かって生きているわけです。

私は常に死を意識して過ごしていて、理想の旅立ち方は老衰です(笑)

もうこれは想像の話ですが、自分の死が近づいてきた時に、自分の人生がどんなだったか振り返ると思うんです。(想像の話ですよ)

その時に思い出すものとして、結婚式が出てくるんじゃないかなって。

結婚式の細々としたものではなくて、大切な方々の顔が思い浮かんだり、楽しかったな、幸せな時間だったなっていう感情が出てきたりすると思うんです。

プランナーは、そんな1日をつくる仕事です。

だから私は、売上を求めるプランナーにはなれないのです。

そんな売上を求めないプランナーが、売上を求める会社を設立したのだから笑えますよね。

私が求めるものは価値です。

NOMAD WEDDINGをつくったことによって、思う存分、価値を追い求めることができる毎日なので、好きなプランナーという仕事を続けられると思っているのです。




一番上に書いた要約を補足するのに、まさかこんな長い記事を書くとは思いませんでした(笑)

ここまで辿り着いた方、ありがとうございます。お疲れ様でした(笑)