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Back to the late 90’s 第36話 THE FINAL!一世一代の晴れ舞台~OSAKA ROCK THE HOUSE 前夜祭~

久々のDONFLEX Lounge。
第23話や第24話で執筆した時から1年以上の月日が流れ、その間DONFLEX Loungeで下記に載せた『ONE NITE LOVE』と言う単発パーティーに呼ばれた以外、一切DJする事は無かったので、とてもワクワクしながら当日を迎えた。

『ONE NITE LOVE』のフライヤー。
『ONE NITE LOVE』のフライヤーの裏面。


前夜祭とは言え『OSAKA ROCK THE HOUSE』の一部分となるこのパーティーは、すでに熱気に溢れていた。


前夜祭のフライヤーが無いので、出演者の細かな点まで、すべて完璧には覚えていないのだが、先日HIPHOPバンドImproveのメンバーであるDJ MASSと話す機会があり、『OSAKA ROCK THE HOUSE』の話題になったところ、MASSが「クオ君、俺『OSAKA ROCK THE HOUSE 前夜祭』出演してましたよ。拓ちゃん(DJ 下拓)と一緒にDJしたの覚えてます!」と言っていた。

HIPHOP BAND『Improve』。右から2人目がDJ MASS。


なるほど、下拓、MASS、それに私の記憶では確かGEORGEも出ていたと思う。前夜祭とは言え実力的には申し分ないDJばかりだ。2002年になり下拓やGEORGEは『OSAKA SAFARI』と言うパーティーを開始しレギュラー化させて、これが大盛況となり2000年代を代表する大阪HIPHOPパーティーとなる。下拓とGEORGEの2人は2000年代以降の大阪HIPHOP界を背負った大スターDJだ。


そんな彼等に紛れて出演した『OSAKA ROCK THE HOUSE 前夜祭』で私は午前3時過ぎからクローザーをつとめ、前夜祭終了となる午前5時まで2時間近くR&BやDANCE CLASSICSをたっぷりと選曲した。確か私の記憶ではJACKIE GRAHAM『Breaking Away』を最後から2曲目で選曲して、最後はR&B SLOW JAMでしっとりとクローズした。それはまさに1997年からDJ活動を始めた私の全てを出しきった晴れ舞台だった。自分のDJの神髄を披露できたパーティーだったと20年以上経った今でも自負している。

JAKI GRAHAM『Breaking Away』の12inchオリジナル UK盤。当時BOON COON RECORDSで9800円で購入したレコード。


やったあ!やったぞ!全てを出し切ったぞ!お粗末ながらもこのDJ KUO、関西HIPHOP史に残る一大イベント『OSAKA ROCK THE HOUSE』で自らの存在意義を見つけたぞ!この経験は自分の生涯における自信と財産になるぞ!


『OSAKA ROCK THE HOUSE』では、90年代から関西で活動していたHIPHOPアーティストが一堂に登場した。人気があり有名なアーティスト達はMOTHER HALLへ、それに該当しなかった私のような二流、三流アーティストや、少し年下の世代で2000年代以降のシーンを担う事となる下拓やGEORGEと言ったアーティストは前夜祭となるDONFLEX Loungeへ、それぞれ出演し大盛況のままパーティーは幕を閉じた。


そう言った意味で『OSAKA ROCK THE HOUSE』は、90年代から関西で活動しているアーティストの集大成の場であり、それはまさに90年代関西HIPHOPからの流れに別れを告げると共に、2000年代関西HIPHOPと言うべき新たな時代の幕開けとなった一大イベントだったと言えよう。

『OSAKA ROCK THE HOUSE』のフライヤー。

つづく……

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