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くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第189回 「クラウドファンディング成功のお礼と『誰でも使いやすいサービス』ってなんだろう」ってお話

登場人物

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[く] こんばんは。くらげです。

[寺] こんばんは。寺島です。

[く] さて、3回に渡って鼎談が続きまして、久々の対談になります。

[寺] あ、くらげさん、クラウドファンディングの成功おめでとうございます。

[く] ありがとうございます!勤め先のサニーバンクで担当していたクラウドファンディングが先程成立しました!なんと65人もの方に50万円の支援を頂きまして、本当に感激しています!

[寺] 私も募集のための画像など描かせていただいたので嬉しいです。このクラウドファンディング、障害者の収入向上のためと伺っていますが、具体的には何をするためのものか、説明していただいても良いですか。

[く] WEBアクセシビリティ診断講習会を全国で行うものなんですね。今回は成功で、「札幌・仙台・名古屋・大阪・福岡」で開催するための諸費用を調達することができました。また、ネクストゴールを20万円設定したので、うまくいけばその他の都市(神戸や広島)などでも開催できるかもしれません。

[寺] ネクストゴールとは素晴らしい。集まるといいですね。しかし、Webアクセシビリティ診断を行うことで、どう障害者の収入アップにつながるんですか?いや、前にも聞いたんですけど読者向けにね?(笑)

[く] まず、Webアクセシビリティとは障害があったり高齢者でもインターネットで等しく情報を得られるようにする技術なんですね。サニーバンクを運営している株式会社メジャメンツはWEBコンサルティングの会社で、大手企業のウェブサイトの品質管理をしていました。その中の一つに「Webアクセシビリティ診断」があって、ここを実際に障害のある方々にもアウトソーシングして品質を高めたい、ということですね。そこで仕事が発生すると。

[寺] 以前、くらげさんのところの上濱社長を交えた鼎談で「障害者がWebアクセシビリティを実際に担当することで健常者には気づかないところのチェックができる」と言っていましたね。でも、この講習会の対象は視覚障害者だけなんですか?

[く] いや、視覚障害に限らず、幅広い範囲の障害者の方々に参加してほしいと思っています。東京都内の講習会でも視覚障害者以外の参加者も募集していて、半数は視覚障害以外の障害をお持ちの方です。

[寺] 例えば発達障害者だとインターネットを見ていて困るポイントは、人によっても色々ありそうですね。

[く] もちろんケースバイケースで、色やフォントの使い方、コンテンツの導線とかもいろいろあるんですが…。これまで聞いた中で代表的なのは「サイト上で画像が動くとわけがわからなくなる、順番がわからなくなるとか」という問題でしょうかね。

[寺] わかる!動くの大嫌いです、わたしも!自分が導線までやるときには、絶対動かさない(笑)人のディレクションに参加してる時は仕方ないけど、やるとなると動きには凄くこだわりますね!

[く] こういうのは「Webアクセシビリティの規格」には盛り込まれてないし、プログラムで自動的に解析できるものでもないんですね。それでも発達障害者に読めないサイトはあるわけですから、Webアクセシビリティは「視覚障害者」だけの問題でもないんですね。あとは聴覚障害者が困るサイトとか、腕の不自由の人でもクリックしやすい工夫が出来ないかとか、いろいろ分担してチェックできるようになるとWebサイトの品質がよくなるよね、という。

[寺] そのような診断ができる方を増やすための講習会なんですね。Amazonとか、Googleは表に出てくる部分だけだけど、やっぱり導線がしっかりしてます。しかし、この分野は基準がないんですよねー。

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妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。