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【銀行員大転職時代】大海原に浮き輪ひとつで飛び込む勇気

銀行員の転職、流行ってますよね。SNSには元銀行員が度々アカウントを立ち上げ、銀行辞めましたTLの流れ弾が飛び交う。

もともと銀行業界自体がある程度の離職を織り込んだ大量採用をしていたこともあり、入行3年目までに3割が辞めると言われており、あたかも離職率が高いような印象を受けますが、そもそも3年3割離職は普通です。

何のことはない、平均として大卒は3年で3割、高卒は3年で4割辞めます。

声高に「銀行は3年で3割も辞めるブラックだ!」と言う人を見ると、(数字を根拠に発言してくれよ・・・白書くらい見ろ)と思ってしまいます。

それでもここ数年の銀行凋落論により、若手に限らず、中堅、一部のベテランで銀行を去っていく人が増えたのは事実なのではないでしょうか?

私自身は銀行を辞めるつもりはないですし、銀行の未来が暗いとも思っていませんが、一部の『銀行か、公務員か?』というトチ狂った二択で入行した人からすれば、「銀行は安定してるから入ったのに騙された!辞めてやる!」となるのも無理は無いことなのかな?とも思います。

今日は以下の3つについての違和感について自分なりの意見を書かせていただきます。完全にポジショントークなので決して鵜呑みにしないように。大前提として、銀行が好きな人が書いていることを忘れずに読んでみてください。

  1. 銀行はオワコン!入るな危険!

  2. 元銀行員は転職市場で使い物にならない!スキル無し!

  3. IT化によって陳腐化する業界NO.1!未だにFAXプププ!

1.銀行はオワコン!入るな危険!

ここ数年で一気に就職人気も地に落ち、銀行に入る奴は情弱!良く聞きますよね?
実際に就職人気ランキングで上位を総ナメにしていた金融系は軒並み順位を落としています。

■業界社数別比較(文系)
まず文系を見てみると、1980年・1990年は特定の業界に偏る傾向にあったことが分かる。当時は「銀行・証券」、「商社」、「電子・電気機器」に人気が集中していたが、これらの業界は近年各業界とも2社程度にとどまっている。また、2000年や2010年に人気のあった「マスコミ(放送・新聞・出版・広告・芸能)」も現在は6社となっており、詳細に見るとテレビや新聞等のメディア企業に代わり、広告や音楽系企業がランクインするようになっている。ここ数年は「食品」、「生保・損保」などの安定的なイメージが強い業界や、「スポーツ・ゲーム製品・その他メーカー」などの企業が人気を集めている【図】。

出典:マイナビキャリアリサーチ
【図7】マイナビ就職企業人気ランキング調査 経年比較(文系)

1980年〜1990年代にはランキング上位のうち13社が銀行・証券と言うむしろ歪な状況が、2021年には各業界に分散され、ある程度正常化したと見られます。

また、地方銀行としては少し前にこんな週間ダイヤモンドが発売されました。

出典:週間ダイヤモンド2020年10月号

つまり、私が思うのは、

【銀行業は、昔人気だったことやエリート金持ちイメージで鼻につく職業として、持て囃された落差で騒がれているだけ。叩きターゲットにしやすい業界】

と思っています。銀行や新聞社、商社、百貨店が落ちぶれたらスカッとしますが、コンビニ店員やトラック運転手はオワコン!って騒いでも落差が無いので話題に上がらないのと同じです。

そもそも『業界の人気が落ちた=転職すべき』ってどれだけミーハー心で仕事選んでるんでしょうか?

2.元銀行員は転職市場で使い物にならない!スキル無し!

これは半分正解、半分間違いというイメージですね。
正確には、

【銀行員は”給料が高い”割に使い物にならない】

です。
世間相場と比較して給与面の折り合いが付かないんです。
なので30歳未満の若手銀行員は給与も低く、基礎的な社会人マナーや学歴、金融知識、経営者との交渉経験などがあるため、難なく転職出来ます。
そしてこの辺りの若手からすれば、当然目先の年収は上がり、他業種は銀行ほど色々なことに厳しく無いので転職の成功談が飛び交います。

一方、30歳を超え、急激な賃金上昇カーブに乗り出した銀行員はそのスキルと世間の給与水準に大きな乖離が発生します。

私も転職する気は無いですが、年に1回程度転職エージェントに会って自分の市場価値を客観的に見る機会を設けてます。

そしてそのエージェントが言うには、
「銀行員の方のスキルは低く無いです。常識人が多く、勤勉で営業力もあります。中には難関資格を取得しているような方も多く、求人も十分にあります。ただ、30歳を超えたあたりから求める給料が急激に上がるんです。そうなると、『そこまで高給を払ってまでおじさんを欲しくない』という企業が増えます。給与面だけ目を瞑ってもらえば転職先に困ることはありません。」

なので、銀行を辞めたい人は安心してください。薄給にさえ目を瞑れば幾らでも転職出来ますよ。

3.IT化によって陳腐化する業界NO.1!未だにFAXプププ!

これは一概に銀行業界全体で括れないので何とも言えませんし、同じ銀行でも部署や本部支店でも違いますが、感覚的にはコロナでIT化、ペーパーレス化など5年は改革が早まったと思います。

(※ごめんなさい、自社のIT化の流れを書こうかと思いましたが、身バレの危険を感じましたので消しました。)

そして言えるのは、

IT化がこれだけ遅れていても収益上げてる。削減余地は無限大!

ということです。正直経費はまだまだ削れます。IT音痴のおっさん勢が退職する度に人件費は減り、IT化が進み経費が減ります。単純に伸び代しかありません。

最後に

よく後輩や周りの人から「銀行って大丈夫でしょうか?」という類の質問を受けますが、私は必ずこう答えてます。

「あなたが心配する必要もなく、銀行は大丈夫。縮小か合併かは分からないけど生き残る方法は幾らでもある。あなたが心配すべきは『”銀行員”は大丈夫ですか?いや、”私”は大丈夫ですか?』だと思う。船が揺れるのを恐れる暇があれば自分で泳げる訓練をするか、浮き輪を身に付けなさい。いつ放り出されても大丈夫になればそうやって船にしがみつく必要が無くなる。」

一緒にこの大海原を乗り越えていく仲間がこの4月に入行することを心から歓迎します。

以上。

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