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『職業としての小説家』から学ぶオリジナリティーのつくり方

村上春樹さんの職業としての小説家を読みました。村上春樹さんの文章の書き方や文体のリズムの理由、執筆スタイルなど細かく書かれていました。

その中でも特に興味をもって読んだのが「オリジナリティー」について書かれた章です。そこには村上春樹さんならではの考え方が書かれていました。

自分のオリジナルの文体なり話法なりを見つけ出すには、まず出発点として「自分に何かを加算していく」よりはむしろ、「自分から何かをマイナスしていく」という作業が必要とされるみたいです。

(中略)

とりあえず必要のないコンテンツをゴミ箱に放り込んで、情報系統をすっきりさせてしまえば、頭の中はもっと自由に行き来できるようになるはずです。

『職業としての小説家 / 村上春樹(著)』新潮社,2016年,p107

自分の中から不要なものを取り除き、身軽になることが自由な発想につながるんですね。

これも自分自身の経験から言いますと、すごく単純な話ですが、「それをしているとき、あなたは楽しい気持ちになれますか?」というのがひとつの基準になるだろうと思います。

『職業としての小説家 / 村上春樹(著)』新潮社,2016年,p108 

楽しい気持ちになれるかという基準は、なんでも当てはまる気がしますね。

最初は「村上春樹さんはどんなふうに小説書いてるんだろう」という興味本位からこの本を読みましたが、読んだ後は「学ぶべきことの多いビジネス書」という感じがしました。読み返すたびに新しい発見が得られるような本です。

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