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鎮痛剤の個人輸入と失敗・・・痛みと偏見

コラム431:鎮痛剤の個人輸入と失敗・・・痛みと偏見

 痛みのデパートである。ただ、頭、首、足、おなかなどが痛いだけでは、案外、周囲は同情してくれない。共感をよべない。「サボり」とか「甘え」と思われがちなのが、辛いので、痛いと訴えることをやめて久しい。全国の痛いみなさん、分かります。

 私が通っているペイン科の先生は、「がんなら、いつまででも共感してもらえるが、ただの痛みは、家族でも3日で愛想を尽かすよ」とおっしゃいます。それを聞いた大の大人が涙を流すところを見たこともありました。痛いのに、怠惰呼ばわりされることに悲しんでいる人の多さに気付かされます。

 私は、頭痛なども多いので、商品名タイレノールのアセトアミノフェンが欠かせません。日本では、処方量も少ないし、高いので、よく個人輸入をします。旅行でもアメリカ土産として、大きなボトルを買ってきます。

薬の個人輸入は、個人が1ヶ月に使用する範囲で認められているので、特に問題はありません。ですが、業者によっては、問題があるところがあるのも確か。特に、コロナ・ワクチンの副反応対応でカロナールなどのアセトアミノフェン製剤が不足していた時期に、偽物のタイレノールが送られてきたことがありました。ジョンソンアンドジョンソンの商品なのですが、タイ語でかかれたラベルには、どこにもメーカーの記載がなく、偽物とすぐわかってしまいました。その後、送料は高いけれど、アメリカのアマゾンから買って、ちゃんと使うことができています。

 タイレノールは、何十年も前ですが、アメリカで無差別殺人に使われた歴史もあり(カプセルの中に青酸カリを入れられたらしい)、品質管理が厳重です。カプセルは開かないし、タブレットタイプも主流。きちんとすべての錠剤にロゴも入っているので、偽物を見破りやすくなっています。

 全国の痛いみなさん!個人輸入は、業者に注意です。まあ、日本に比べれば安いものなので、個人輸入自体はおすすめなのですが、お気に入りの業者を見つけたいものです。ちなみに、イブプロフェンは、日本でも安いのですが、「リングルアイビー」という液剤が入ったタブレットが、あまりにも早く効いて、お気に入りなので、高くても買ってしまいます。千円以上の出費に涙が出ます。外国には同等品はない様子。残念。

 痛い人々は、痛み以外にも、偏見や、鎮痛剤確保にも苦心しています。どうか温かい目で見守ってほしいものです。お願いいたします。

以上

クララ

2023年4月17日

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