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「島根」というフィルターで『VIVANT』を観る。

皆さん、TBSで放映されている日曜劇場『VIVANT』、ご覧になっていますか?

豪華なキャストと国をまたいだ壮大なストーリーで話題をかっさらっている印象もありますが、くらしアトリエが活動する島根県では、また違う種類の盛り上がりを見せています。

というのも、ドラマの各所に島根県がロケ地として出てくるからなのです!

ストーリーの中で主人公の出身地が島根県の奥出雲町という設定ということもあり、松江市・出雲市・そして奥出雲町がロケ地となっています。

例えば主人公・乃木憂助の実家の舞台となっているのが奥出雲町の「櫻井家住宅」。
出雲古来の製鉄法であるたたら製鉄を営み、松江松平藩の鉄師頭取を勤めた櫻井家の住まいで、庭園と資料館が一般公開されています。

くらしアトリエスタッフは以前「さんいんキラリ」の撮影でお邪魔したことがあるのですが、歴史あふれる素晴らしいお庭でした。

旧大谷小学校。

また、乃木が幼少期を過ごした養護施設のロケ地には、以前拠点にしていた雲南市大東町の「はたひよどり」から車で数分のところにある「旧・大谷小学校」が使われています。
小さな学校で、今はもう閉校しているのですが、かつて毎日のように通っていたあの場所がロケ地に…と思うと、感慨もひとしおでした。

以前ご紹介したkultaさんの近くなので、散歩がてら訪ねました。ここで撮影が行われたんですね。

他にも出雲大社、鬼の舌震などの名所もちりばめられていて、県民としてはとても嬉しく思っています。


開始と同時に島根では話題になっていたようなのですが、私は最初ドラマを観ておらず、2話まで進んだ時に「ロケ地になってる」というのをようやく知って、慌てて動画配信サイトで追いかけました。

国宝・松江城。桜の季節に。

最初に気づいたのは、主人公の乃木が同僚と相談をするシーンで使われていた、松江城の石垣でした。

松江城の石垣。

東京の商社に勤務している乃木のシーンなので、おそらくは皇居をイメージした撮影だったと思うのですが、私は一目見てすぐ「あ、松江城!」と分かってしまいました…なんせ、毎日通勤で見ている石垣なのです、間違えようがありません!
CGで東京のビル群と隣接しているように描かれていたので、にわかに松江城とは信じられなかったという方も多かったよう。見慣れた石垣が妙に誇らしかったのを覚えています。

宍道湖。

松江城から宍道湖までのドローンで撮影された風景、良かったですよね…。
県庁の建物も、前からいいよなあって思っていたけど、やっぱりカッコよかったなあ…。

そんな感じで、「島根」というフィルターでドラマを見るという楽しさを味わっています。

出雲大社。主人公の両親が結婚式を挙げていました。

ドラマはもうすぐ最終回ですが、島根での盛り上がりはしばらく続きそう。観光協会のホームページにロケ地マップが掲載されたり、ドラマロケ地巡りと島根観光を兼ねた旅行ツアーも企画されているようです。

メディアで島根が取り上げられると注目度も上がります。いろんな注目の仕方があると思いますが、私が今回とても嬉しいのは、「ありのままの島根」「美しい島根」を存分に見せてくださったこと。

宍道湖の朝の風景。シジミ漁のようす。

ここに暮らすものとしてとても誇りに思える風景を発信してくださったところに、県民の皆さんも心を動かされたのではないでしょうか?
島根には島根の良さが、確かにある。それは他のどことも比較できない、比べようのない魅力なのです。それを、県民がもっと自覚して誇りに思えば、内側から地域が元気になるはず……そんなことを強く感じました。

そして、私はと言えば、もろに影響を受けたことが1つ(ここからは島根は全然関係ありません…)。

それは、「目玉焼き」です!

…こう書いたら「分かる!」と言ってくださる方もいらっしゃるのではないでしょうか。ドラマの中で主人公が卵を4つ使って目玉焼きを作るシーンがあるのですが、その時に、一度卵をザルに割り入れて、よけいな水分を落としてから焼いていたのです。「こうして焼くとプリッとしたホテルのような卵焼きができる」というセリフつきで。

私は普段あまり卵を食べないのですが、あのシーンを見てからどうしても目玉焼きが作りたくなり、さっそく卵を買ってきて作ってみたのですが、確かにザルに入れてから焼くというひと手間を加えたことで、外側はカリっと、内側はぷっくりとしたおいしい目玉焼きが出来上がりました。

牧谷窯のうつわに乗せて。

思わず、うつわの撮影にも目玉焼きが似合いそうな作品をわざわざ選んで使いました!某アニメ映画みたいな仕上がりになりましたが、かわいいでしょ?

また、お赤飯がドラマの中に出てくるのですが、あれもすごく美味しそうで……(食べ物の話ばかりで申し訳ないのですが)、あのお赤飯は監督が「とらや」の赤飯をもとに試作を重ねて作り上げた、ささげではなく小豆を入れたお赤飯なのだそうですよ。
あれも、新物の小豆が出回り始めたら、ぜひ作ってみたいです!

ドラマ自体をあまり見ないので、こういうハマり方をしたことが今までなかったのですが、楽しいものですね。よく映画やドラマの「聖地巡礼」というのを観るたびに、楽しそうだな~、と思っていたのですが、島根を訪れてくださる方の中に、そういう方もこれからは増えてくるのかな、と思うと、どうか存分に島根の魅力を堪能してほしい!と願うばかりです。

紅葉の季節の「鬼の舌震」。ロケ地にもなりました。

ドラマの最終回もとっても楽しみ。
まだご覧になっていない方も、配信で一気見できるようですので、この機会にぜひ、ドラマの中の島根を探してみてくださいね。


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