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大谷翔平から学ぶM&Aの3つの価値〜カヤックにM&Aされちゃった社長の頭の中#07 〜

大谷選手の移籍は、まさに"M&A"だ!

先週はメジャーリーガー大谷翔平選手の移籍決定のニュースで大盛りあがりでした。移籍先が名門ドジャーズだったことや、その契約金額が1000億円を超えてスポーツ史上最高額ということが話題の中心でした。日本人がスポーツの世界でそんなことになるなんて、本当に夢のような話です。

でもよくよく考えれば、あれはまさに"M&A"だよなって思ったのは私だけでしょうか?

というのも、大谷選手側のスタッフは通訳の水原さんだけではなくて、様々な役割の人が、噂による数人どころか10人を超えるようなメンバーで構成されているなんてことも聞こえてきます。法人化しているかどうかは不明(多分しているんでしょう)ですが、今回の移籍は"個人の転職"というよりは、まさにドジャーズによる"株式会社大谷翔平"のM&A…と見た方がむしろ実態に合っている気がします。

前回の記事で「ジブン株式会社」のことに触れましたが、このディールはある意味"ジブン株式会社史上"最大の買収劇ともいえるかもしれません。

M&Aで得られる(金銭面以外の)3つの価値

そういう観点で見ると、あのニュースは少し違った見え方にもなります。
私自身の経験になぞらえるのは恐れ多すぎるのですが、大谷選手のインタビューを聞いていると、「ああ、なるほどそうかもな」と思った点も少なからずありました。

もちろん金銭面の話は除いてですが、彼の話の中からは、改めて経営者にとってM&Aという選択肢には、主に以下の3つの価値があると感じさせられました。

1つ目は、新しい人的リソースを一気に"獲得"できるということです。大谷選手も来期は最大の目標であるワールドシリーズ優勝を目指せる布陣の実現が、ドジャーズを選んだ最大の理由だと明言しています。そのために契約金の大部分を後払いにしたということも大きな話題になりました。
一つの会社として必要な人材を獲得していくにはどうしても時間がかかります。M&Aでその時間をジャンプする意味は非常に大きい。これはM&Aするほうもされる方も、ある意味同じです。

2つ目は、改めてやるべきことを再確認できるということです。やるべきこととやめるべきことを精査する機会を得られると言ってもいいかもしれません。M&Aという大きな決断をする際には、必然的にその目的に立ち返る必要があります。何のためにこの事業をやるのか、これは続けるべきかどうか…。自分の場合もそこに悩み、深く突きつけられ、熟考せざるを得なかったのを痛烈に覚えています。まあ大谷選手はそこはあまりに明確すぎて、全く悩んでいない様子でしたが(笑)

余談ですが、実は自分のときに悩みに悩んでカヤックのメンバーとも議論し、最終的に継続を決めた事業が今週再スタートします。
それがこちらの店舗事業です。それゆえに関係したメンバーの想いもひとしおです。

3つ目の価値は、M&Aという機会が間違いなく経営者の人生の局面を大きく転換するものだということです。事業経営はもちろん長く続けること自体にも大きな意味があります。しかしここぞというタイミングでその局面を大きく変えることにも価値があるなということは改めて体感しました。もちろん、そうした方が良かったのかどうかは検証しようもありません。ただ「変わる」という事自体の価値は本当に大きいと感じます。特に昨今の変化の激しい時代に自ら変化を選ぶことは、一社しか経営できない「ジブン株式会社」の存続には欠かせない戦略ではないかと思いました。

今回の大谷選手の決断がこれほど世の中の話題になったのは、行き先や金額だけが理由ではなく、本質的には自身の人生の変化の局面を支配しているその姿に痺れたからかもしれません。

1,000億円を何に使うか分かった!

こんなふうに(やや強引ではありますが)大谷選手の移籍をM&A観点で見ていくと、ふと思い当たることがあります。それはあの1000億円の使い道です。
もちろん勝手な妄想でしかないのですが、おそらく大谷選手は将来あの資金を、まさに"球団の買収(M&A)"に使うのではないかと思うのです。
しかも史上始めて事業会社の子会社ではなく、ある意味個人で日本のプロ野球の球団を買収することができそうなんですよね!

少し調べてみると、ほとんどの球団の資産規模が100億以下で、小さい球団は40~50億のようなんです。もちろん売りに出るか、いくらで売るかは別の話ですが、大谷選手なら全然買えそうですよね…。

大成功した起業家の夢とか、大手の企業がそのブランディング目的で球団を持つのではなく、野球選手(しかも世界最高レベルの)が自らプロ野球の球団を保有したら、どんな展開になるんでしょうか...考えただけでもワクワクしませんか?

あの大谷翔平なら、そのくらいのことはとうに頭に浮かべていてもおかしくはない気がします。彼の活躍は、本当にスポーツの枠を超えた可能性を感じさせてくれるから、改めてその凄さに震えますね。

これからも、「ジブン株式会社」目線でも、その活躍やその後の人生に注目していきたいと思います。

ではでは。

※もしこの記事が面白いと思っていただいたら、ぜひこのシリーズ記事の最初から読んでみてください!こちらが1本目です!


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