いい香り

広がるいい香り。
その香りをかぐと幸せな気持ちになります。

長月天音さんの『キッチン常夜灯』を読みました。

『私は用意した材料をテーブルに並べた。鰹節と昆布。そしてワカメとネギと豆腐。休憩時間に店を抜け出して買っておいたものだ。
昆布を鍋の水に浸けている間にシャワーを済ませ、髪を乾かしてから火にかけた。
スマホで出汁の取り方は検索済みだ。沸騰する前に昆布を取り出すのだと、菜箸を構えて鍋の中を見守る。鍋の底がフツフツしてきた気がして、昆布を取り出した私は、今度は鰹節を投入した。こちらも、グツグツと激しく沸騰させないように、でも煮立たせる。しだいに出汁の香りが濃くなっていく。
「ああ、いい匂い」
思わず声が出た。間違いなく自分の手で作り出した幸せの香りだ。
こんな些細なことで、幸せを感じることができるのだ。』

出汁をお鍋ではなく、コーヒードリッパーでとっています。
お鍋だとハードルが少し高くて、コーヒードリッパーだと簡単です。

出汁とったときにいい香りがします。
出汁の香りって癒されます。

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