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デザインのためのコンセプトをつくる
コンセプト
企画・広告などで、全体を貫く基本的な観点・考え方。
”デザイン” という、複数の正解が存在する領域で「デザインの価値」を関係者に体感してもらうためにはこの「コンセプト」という要素がとても重要な役割を担っていると最近実践を通して体感しています。
なぜコンセプトが大切だと感じてるか
それはデザインに「意図」だけではなく「特徴や匂い」をもたせることで、ありきたりな価値以外の「そのものの価値」を醸成する大きな要素となりうるからです。
さらに、組織の「社会からの視点」と「中で醸成される文化」の相違を防ぎ一貫した価値を明確に定義することができれば、強固なブランドの形成や、組織の強みを活かした成長に大きく貢献することができると考えています。
コンセプトをつくる際の戦略を立てる
コンセプトをつくる際、はじめにどの規模のどの領域の戦略に有効に作用させていくのかを明確にします。コンセプトの影響範囲を明らかにして、巻き込まなければいけない関係者を抽出したり、考えなければいけない範囲や着目する目的を明らかにする際に有効に作用します。
例
・企業戦略:展開・統合を行う際の指針の再定義やアップデート
・競争戦略:差別化、シェア拡大、ポジショニング形成
・組織戦略:マネジメント、採用、教育、
コンセプトの中心に捉える
組織のイデオロギーのバランスを把握する
コンセプト作成のためには組織の思想のバランスを把握する必要があります。コンセプトのための基盤といいますか、コンセプト自体をつくる下ごしらえといいますか、、、
現状の組織の中の文化に合わないコンセプトを制作したところで浸透はしないので、その相違を発生させないための準備のようなものです。
完全に〇〇主義となっている組織は少ないですが、複数の主義が組み合わってどの主義が優先されてどの主義はあまり優先されていないか、という視点で見てみるとどの組織でも把握する事はできるのではないかと思います。
バランスを把握することで、コンセプトの詳細を固める際にフォーカスすべきテーマを捉えやすくなるので円滑に提案を行っていくことができます。
一貫性のあるコンセプトをつくる
戦略と思想バランスを把握したら実際にコンセプトを作成していきます。
コンセプト作成において重要なポイントは、自分達を俯瞰的に見る機会を作り、他の企業や組織と共存する中で適切なポジションを定義した上で、「社会からの視点」「現場の思想」「経営層の思想」をうまくコラボレートした一貫性のあるコンセプトをもつ事だと感じています。
「設定したコンセプトが "技術中心" なのに、社会からは "おしゃれな会社" だと認知されていて、経営層の思想は "情熱" がキーワード」という事態に陥ってしまうと良いコンセプトは生み出せません。
3つの視点から一貫性のある要素を抽出し、コンセプトに反映することが魅力的なコンセプトを生み出す為に必要な条件だと感じています。
「Unique」なコンセプトをめざす
コンセプトを制作する時によく発生してしまうのは「つくったのは良いものの、ありきたりなものになってしまう。」といった事態です。ありきたりは悪いことではないですが、Unique要素を含めて制作をすることで、届けたいターゲットに対してより有効に伝えていけたり、差別化や文化形成などを行う際に自分達の目指す方向に沿った本質的なアプローチを行える指針になると感じています。長期的にみても他者と違った独自のブランドの価値形成に繋がったりと、Uniqueな要素をもつ事は内的にも外的にも良い影響が多いのではないかと感じています。
ここで話しているUnique要素というのは「絶対に他にはない希少なもの」ではなく「そのコンセプトを伝えることでそれが自分達だと認知できるもの」といったものです。
そのため「何故やるか、どういった価値を提供していくか」の利他的な要素だけではなく「自分達が何をしていきたいか」の利己的な要素もバランス良く取り入れていくことが重要な要素だと感じています。
最後に
デザインをおこなう時だけでなく、サービスや組織を形成する際にも「コンセプト」をつくる機会は訪れます。
その際に、外的にも内的にも有効に作用するコンセプトをつくることがサービスや組織、デザインの中長期的な成長に大きく関わってくる1つの要素になると感じています。
最後まで読んでいただき、ありがとございました。