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ウソと真実の境目 ~ 本当の豊かさをもたらすもの

*YouTubeはオペラ『椿姫』より、乾杯の歌

 ウソはいけませんが、ウソで作られた世界に真実を見いだすことがあります。童話、演劇や映画とかオペラ等々。小説や音楽とかもそうだったりしますね。

虚構の中の真実

 この度も、虚構を描いたオペラに関して書いていきましょう。

 オペラは史実をもとに描いたものもありますが、その背景や登場人物を変えていたりします。オペラは美しく壮大な物語であると同時に、その物語が描く人間の感情や人間関係は、現実世界にも通じる深い真実を含んでいます。オペラは、噓と真実の境目を描くことで、人間の心の奥底にある複雑な感情や思考、そして現実の人間関係における嘘や真実の葛藤を浮き彫りにします。

 例えば、ヴェルディのオペラ『椿姫』は、高級娼婦であるヴィオレッタが、貴族のアルフレードと出会い、愛し合うが、彼女の病気と周囲の偏見から、悲劇的な結末を迎える物語です。この物語は、愛と犠牲、嘘と真実の境目を描いています。

 オペラ『椿姫』は、人々の社会的地位や外見にとらわれることなく、真実の愛を探し求める物語です。主人公のヴィオレッタは、高級娼婦として生計を立てていますが、彼女は自分自身の幸せと真実の愛を見つけることを願っています。彼女はアルフレードと恋に落ち、二人はお互いに深く愛し合いますが、ヴィオレッタは自分の病気を知り、アルフレードを守るために彼を去ります。

 この物語は、外見や社会的地位にとらわれず、真実の愛を探し求めることの重要性を示しています。ヴィオレッタは自分が高級娼婦であることを受け入れ、アルフレードに愛されることで、自分自身を認め、自分の存在価値を見出します。

 また、ヴィオレッタがアルフレードを守るために自分を犠牲にする決断をすることで、真実の愛の真の意味を浮き彫りにします。彼女は自分の感情よりもアルフレードの幸せを優先し、自分が望むこととは正反対の選択をします。この決断によって、彼女の愛が真実の愛であることが示されます。

 『椿姫』は、虚構の物語の中に真実の愛を描き、外見や社会的地位にとらわれず、自分自身を愛し、真実の愛を探し求めることの大切さを教えてくれます。この作品は、私たちに、自分自身と向き合い、自分の真実の愛を見つけるための勇気を与えてくれるでしょう。また、この物語は、愛する人を守るために嘘をつくことが真実の愛につながるのか、それとも嘘をつくことが愛を破壊するのか、という問いかけを浮き彫りにします。

虚構の中の真実、いかがでしたか?

https://youtu.be/Y7aGgDy_KaE

上記YouTube、全編の映像はブロックされているので、ご興味のある方は、探してご覧になってくださいね。椿姫は人気作品なので、他にも、全編をYouTubeで見ることができます。

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