(note)配合パズル工房

血統の考察記事を投稿しています(文:くりがしら/絵:佐藤かずあき)

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裏・配合パズルでアタリはわかる2024 発売

血統同人誌の新刊「裏・配合パズルでアタリはわかる 2024」が発売となりました。 紙書籍版は「配合パズル工房(BOOTH)」「Amazon」での取り扱いです。 PDF版は「血統屋」…

GⅠ勝ち馬考察:ジャンタルマンタル(NHKマイルC)

父:Palace Malice 母:インディアマントゥアナ 母父:Wilburn  父のパレスマリスは現役時代にベルモントS(ダ12F)を勝った馬。その弟にはアイアンバローズ(ステイヤー…

GⅠ勝ち馬考察:シャマル(かしわ記念)

父:スマートファルコン 母:ネイティヴコード 母父:アグネスデジタル  水の浮いた不良馬場をスイスイと逃亡。デビュー当時は1200mを使い、近走は1400mが主戦場。短距離…

重賞勝ち馬考察:ラムジェット(ユニコーンS)

父:マジェスティックウォリアー 母:ネフェルティティ 母父:ゴールドアリュール  祖母のラヴェリータは交流重賞7勝を挙げた名牝。僕自身、POGで指名していた馬で思い入…

重賞勝ち馬考察:シュガークン(青葉賞)

父:ドゥラメンテ 母:シュガーハート 母父:サクラバクシンオー  500キロ前後の馬格の持ち主ですが、雄大な肉体をフルにいかすタイプではありません。半兄のキタサンブ…

NHKマイルC 有力馬血統考察

ジャンタルマンタル アスコリピチェーノ ゴンバデカーブース ボンドガール ノーブルロジャー 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 20…

GⅠ勝ち馬考察:アマンテビアンコ(羽田盃)

父:ヘニーヒューズ 母:ユキチャン 母父:クロフネ  ヘニーヒューズはストームキャット系の種牡馬。この系統は軽いスピードが持ち味ですが、ヘニーヒューズはそれほどス…

GⅠ勝ち馬考察:テーオーロイヤル(天皇賞・春)

父:リオンディーズ 母:メイショウオウヒ 母父:マンハッタンカフェ  今回の馬体重が460キロ。牡馬としては小柄な部類です。しかも見た目は数字以上に細身に映ります。…

重賞勝ち馬考察:アドマイヤベル(フローラS)

父:スワーヴリチャード 母:ベルアリュール2 母父:Numerous  5代血統内のクロスはリヴァーマン5×5のみ。シンプルな字面です。しかし9代血統表まで広げると、ミスター…

重賞勝ち馬考察:ソウルラッシュ(マイラーズC)

父:ルーラーシップ 母:エターナルブーケ 母父:マンハッタンカフェ  母のエターナルブーケは、ストームキャットの血をもつマンハッタンカフェ産駒。これはショウナンマ…

天皇賞・春 有力馬血統考察

ドゥレッツァ テーオーロイヤル タスティエーラ サリエラ ブローザホーン 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。…

重賞勝ち馬考察:コスタボニータ(福島牝馬S)

父:イスラボニータ 母:レディイン 母父:Kendor  父のイスラボニータは血統内のミリセント、コジーンの影響が濃い種牡馬。まるでネコ科みたいな柔らかい体質が持ち味で…

重賞勝ち馬考察:ミッキーヌチバナ(アンタレスS)

父:ダノンレジェンド 母:ヌチバナ 母父:キングカメハメハ  ダノンレジェンドは、3代母のラヴィンタッチが「ユアホステス=マイホスト」3×3。そして自身は「グレート…

【PDF版】裏・配合パズルでアタリはわかる2024 発売

PDF版「裏・配合パズルでアタリはわかる 2024」が、本日より血統屋にて発売となります(※Kindle版は販売中、紙書籍版は近日中に発売予定です) 主要な父と、相性のいい血…

GⅠ勝ち馬考察:ジャスティンミラノ(皐月賞)

父:キズナ 母:マーゴットディド 母父:Exceed And Excel  キズナ×母の父イクシードアンドエクセルの配合は、該当する3頭すべてが2勝以上。先週の桜花賞で鬼脚を使って…

重賞勝ち馬考察:ディスペランツァ(アーリントンC)

父:ルーラーシップ 母:ルパン2 母父:Medaglia d'Oro  祖母のプロミシングリードは、名種牡馬・ダンシリのイトコ。筋の通った血統です。本馬は上に2頭のきょうだいがお…

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裏・配合パズルでアタリはわかる2024 発売

血統同人誌の新刊「裏・配合パズルでアタリはわかる 2024」が発売となりました。 紙書籍版は「配合パズル工房(BOOTH)」「Amazon」での取り扱いです。 PDF版は「血統屋」、Kindle版は「Amazon」にて公開しています。 商品は以下のリンク先よりお買い求めください。 紙書籍版 ★配合パズル工房(BOOTH) ★Amazon 電子書籍版 ★血統屋(PDF版) ★Amazon(Kindle版) 主要な父と、相性のいい血の組み合わせ(ニックス)を考察した『

GⅠ勝ち馬考察:ジャンタルマンタル(NHKマイルC)

父:Palace Malice 母:インディアマントゥアナ 母父:Wilburn  父のパレスマリスは現役時代にベルモントS(ダ12F)を勝った馬。その弟にはアイアンバローズ(ステイヤーズS)、ジャスティンパレス(天皇賞・春)がいます。この血統の最大の長所がスタミナにあることは間違いないでしょう。それだけに本馬がマイルGⅠ2勝を挙げていることに驚きはあります。  ただしパレスマリスはベルモントSのほかにも、メトロポリタンH(ダ8F)を勝っており、スタミナ一辺倒というタイプ

GⅠ勝ち馬考察:シャマル(かしわ記念)

父:スマートファルコン 母:ネイティヴコード 母父:アグネスデジタル  水の浮いた不良馬場をスイスイと逃亡。デビュー当時は1200mを使い、近走は1400mが主戦場。短距離で鍛えたスピードをいかしています。前走、今走と逃げる競馬で連勝。ペプチドナイル、キングズソードのトップホース2騎を追走で手一杯にさせ、ふるい落としてしまいました。かつて父が現役時代に魅せた走りを彷彿とさせる、見事な逃げ切りです。  と言っても、逃げるスタイルだったのは父だけではありません。母のネイティヴ

重賞勝ち馬考察:ラムジェット(ユニコーンS)

父:マジェスティックウォリアー 母:ネフェルティティ 母父:ゴールドアリュール  祖母のラヴェリータは交流重賞7勝を挙げた名牝。僕自身、POGで指名していた馬で思い入れがあります。当時は血統の知識がゼロ。純粋に桜花賞狙いで指名しました。あとから血統表をみると、そりゃあダート馬だよなとは思いつつも、おぉスマートストライクの近親だったのか!? という驚きもあり、あのころとは違った景色に映りますね。繁殖牝馬としては大きな実績を残していませんが、祖母として存在感を見せてくれて嬉しい

重賞勝ち馬考察:シュガークン(青葉賞)

父:ドゥラメンテ 母:シュガーハート 母父:サクラバクシンオー  500キロ前後の馬格の持ち主ですが、雄大な肉体をフルにいかすタイプではありません。半兄のキタサンブラックも、現役時代(とくに若いころ)はおなじような走りをしていました。兄はブラックタイド産駒、本馬はドゥラメンテ産駒。父が違いながらも、共通の特徴が表れていることを考えると、これは母方の影響なのでしょう。  フットワークの可動域は狭め。脚先だけでササッと走るような省エネ走法です。おそらく2代母の父・ジャッジアン

NHKマイルC 有力馬血統考察

ジャンタルマンタル アスコリピチェーノ ゴンバデカーブース ボンドガール ノーブルロジャー 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

GⅠ勝ち馬考察:アマンテビアンコ(羽田盃)

父:ヘニーヒューズ 母:ユキチャン 母父:クロフネ  ヘニーヒューズはストームキャット系の種牡馬。この系統は軽いスピードが持ち味ですが、ヘニーヒューズはそれほどスピード偏重ではありません。どちらかと言えば母の父のメドウレイクの影響が強い印象。屈強な筋肉を纏った産駒を多くだす、馬力型の種牡馬です。  ただし本馬の場合は母の父にクロフネを据えているため、「ストームキャット≒フレンチデピュティ」3×3のニアリークロスを内包。ストームキャットの血をしっかりと刺激した配合です。ヘニ

GⅠ勝ち馬考察:テーオーロイヤル(天皇賞・春)

父:リオンディーズ 母:メイショウオウヒ 母父:マンハッタンカフェ  今回の馬体重が460キロ。牡馬としては小柄な部類です。しかも見た目は数字以上に細身に映ります。無駄肉を削ぎ落としたマラソンランナー体型。いかにもステイヤーというタイプです。  リオンディーズ×マンハッタンカフェは、本馬のほかにディオ(東風S)、リプレーザ(兵庫CS)などの活躍馬をだす好相性の組み合わせです。詳細は以下の記事をお読みください。    マンハッタンカフェは現役時代に菊花賞、天皇賞・春を勝っ

重賞勝ち馬考察:アドマイヤベル(フローラS)

父:スワーヴリチャード 母:ベルアリュール2 母父:Numerous  5代血統内のクロスはリヴァーマン5×5のみ。シンプルな字面です。しかし9代血統表まで広げると、ミスタープロスペクター6×3、ニジンスキー7×4、カラムーン6×4が出現。実はしっかりとクロスを抱えた馬であることがわかります。  上記三つのクロスを父・スワーヴリチャード側からみると、存在する位置はそれぞれ6、7、6代目と遠い場所。ほんのりと薄く刺激した程度のかたちです。ところが母・ベルアリュール2からみる

重賞勝ち馬考察:ソウルラッシュ(マイラーズC)

父:ルーラーシップ 母:エターナルブーケ 母父:マンハッタンカフェ  母のエターナルブーケは、ストームキャットの血をもつマンハッタンカフェ産駒。これはショウナンマイティ、レッドアンシェル、エーシンミズーリ、マッハヴェロシティ、アンシェルブルー、トレンドハンターなど多くの活躍馬をだす好相性のパターンでした。  エターナルブーケ自身の現役時代は未勝利で、結果がでていません。しかし潜在能力は高かったのでしょう。母親として本馬とディオ(東風S)をだし、血の真価を発揮したかたちです

天皇賞・春 有力馬血統考察

ドゥレッツァ テーオーロイヤル タスティエーラ サリエラ ブローザホーン 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

重賞勝ち馬考察:コスタボニータ(福島牝馬S)

父:イスラボニータ 母:レディイン 母父:Kendor  父のイスラボニータは血統内のミリセント、コジーンの影響が濃い種牡馬。まるでネコ科みたいな柔らかい体質が持ち味です。本馬の場合は、母のレディイン内にもシアトルスルー、リヴァーマン、サーゲイロードのような柔軟性を伝える血が豊富。父と母で合計5本の「ナスルーラ(ロイヤルチャージャー)×プリンスキロ」血脈によって、ほぐす構成になっています。父ほど柔らかくはありませんが、その特徴はしっかりと受け継いだ競走馬です。  これまで

重賞勝ち馬考察:ミッキーヌチバナ(アンタレスS)

父:ダノンレジェンド 母:ヌチバナ 母父:キングカメハメハ  ダノンレジェンドは、3代母のラヴィンタッチが「ユアホステス=マイホスト」3×3。そして自身は「グレートアバヴ≒リローンチ」3×4。パワー血脈を強力に増幅した種牡馬です。  ダノンレジェンドはダート馬としては非常に小柄。現役時代は450キロ前後しかありませんでした。ところが息子の本馬は520キロを超える雄大な馬格を誇っています。父の美点であるパワー血脈をいかすという意味で、この体格はシンプルながら強力な武器となっ

【PDF版】裏・配合パズルでアタリはわかる2024 発売

PDF版「裏・配合パズルでアタリはわかる 2024」が、本日より血統屋にて発売となります(※Kindle版は販売中、紙書籍版は近日中に発売予定です) 主要な父と、相性のいい血の組み合わせ(ニックス)を考察した『配合パズルでアタリはわかる』シリーズ。 本作はその姉妹編にあたる“裏版”です。 王道のニックスはもちろん、マニアックなニックスまですべてをまとめて書籍化しました。 成績データを用いて、客観的な数値で良し悪しを判断しているので、曖昧さやごまかしはありません(解説でちょ

GⅠ勝ち馬考察:ジャスティンミラノ(皐月賞)

父:キズナ 母:マーゴットディド 母父:Exceed And Excel  キズナ×母の父イクシードアンドエクセルの配合は、該当する3頭すべてが2勝以上。先週の桜花賞で鬼脚を使って3着になったライトバックもこの組み合わせです。「ストームキャット≒パトローナ」3×3によって、スピードを引き出していることがポイントでしょう。またイクシードアンドエクセル内に含まれる『ロモンド』の血がキズナと好相性。これも親和性の高さを生み出す大きな一因となっているように思います。   ※以下の

重賞勝ち馬考察:ディスペランツァ(アーリントンC)

父:ルーラーシップ 母:ルパン2 母父:Medaglia d'Oro  祖母のプロミシングリードは、名種牡馬・ダンシリのイトコ。筋の通った血統です。本馬は上に2頭のきょうだいがおり、ルピナスリード(4勝)、ファントムシーフ(共同通信杯)もすべてオープン馬。母方は非常に高いポテンシャルをもっています。  脚さばきはしなやか。さらに機敏な動きができる競走馬です。これらも母方の影響でしょう。(祖母のイトコである) ダンシリの現役時代の走りも似たところがありました。全身を大きく使