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「日常」が変わる意味 ~【櫻坂46】変化は、何度体験しても慣れない~

昨日、いつも通り、理佐さんがnon・noに掲載されることが、公式Twitterから告知された。
毎月のことなので、ごく当たり前に「今月も、もう20日かぁ」と思っただけだったのだが、「ん?」と気づく。
あんなに盛大な卒業コンサートを行い、涙を流したはずなのに、理佐さんが卒業したことをすっかり忘れていた。
きっとSNS担当の方もそうだったのだろう。
当たり前ルーティーンになっていることは、なかなか変えることができないものである。

今日の12時で、トークアプリにある理佐さんの投稿が読めなくなるので、最初から遡って、懐かしく眺めていた。
自分の感覚では、トークアプリは、グループとしての活動が佳境に入ってから始まった印象があったので、何となく「新しいもの」という認識だったのだが、改めて、過去の投稿を見返してみると、「欅共和国」や「全国ツアー」、「紅白出場」など、欅坂46が次々と世間にインパクトを与えていた頃のメンバーたちの姿で溢れている。
たった一人のトークでもそうなのだから、これが人数分あるのかと考えると、それだけでも、分厚い本が一冊できそうである。

欅坂46は、初期の頃から、メンバーが情報を発信できるものとして、ブログとトークアプリだけに限定していた。
外から見ていると、もっとSNSを駆使して、多角的に発信していく方が良いのでは?と思っていた時期もあったが、画像やコメントを無闇やたらに発信するわけにもいかないため、運営側の目が届く範囲に留めておきたかったのだろう。
情報を管理する側も人間なので、イベント前に、メンバーが気の利いた告知をしても、管理する側の手が回らず、イベント後に発信されることも度々あったが、ファンは怒るどころか、ブログをあげてくれたことを喜ぶという、実に平和な世界が展開していた。
最近は、一部のメンバーにInstagramのアカウントが与えられるようになった。グループでの活動期間が長くなり、メンバーの性格や人間性をみて、「このメンバーなら大丈夫だろう」と判断できる場合に、許可されているのかもしれない。
土生さんのように、うまく使いこなして、自分の魅力を積極的にアピールしているメンバーもいるが、慣れていないこともあり、まだまだ使いこなしていないメンバーも多い。

画像やコメントなど、メンバーの情報を抑制し管理することは、希少性を高めることになるため、発信される情報の価値をあげる効果がある。
メンバーたちの元からの性格や雰囲気と、少ない情報という条件が合わさったことから、「欅坂46」が独特な雰囲気をもつグループとして認知されるようになったのは、ある意味、当然の結果だったのかもしれない。
このグループカラーは、ロックやJ-POPといった分野で活躍する、いわゆる「アーティスト」のそれに近い。
それ故、大人数グループに少しも興味を示さなかったような人たちも、彼女たちには、何か惹かれるものを感じてしまうのだろう。
楽曲やアートワーク、衣装など、彼女たちの独自性を際立たせているものは沢山あるが、この「情報の少なさ」という要素も見逃してはいけないものである。

楽曲やMVをきっかけとして、櫻坂46に興味を持ち始めたファンにとっては、彼女たちが披露してくれる「今までにないパフォーマンス」こそが一番観たいものと言えるだろう。
そのため、欅坂46時代、他のグループと同じように、写真集が発売されることになったのを知った時、非常に違和感を覚えた。
ファンサービスとしては、握手会や写真集といったものがあっても良いのだろうが、それでは「よくあるアイドルやタレント」と異なる部分はない。
彼女たちから感じられる「異質さ」に惹かれた側からすると、むしろ、その路線を拒否するスタイルの方が、より歓迎されるものだったかもしれない。

注目すべき人気メンバーがたくさん揃っているため、これからも写真集は出版されるだろう。
しかし、少し趣向を変えて、内容を「より芸術的なもの」に寄せた作品も見てみたい。
この路線のものは、平手さんや土生さんなどによって、一部のファッション誌の企画として実現しているが、他のメンバーによるものも、どんどんやってほしい。
振付のTAKAHIRO先生は、理佐さんのパフォーマンスについて、彼女がもつ「画力」を高く評価している。
元々もビジュアルもあるだろうが、これも、non・noモデルとして、たくさんの経験を積んできたことが活かされていることは間違いない。
ライブやシングルごとに、もてるポテンシャルを次々と解き放っている感がある山﨑さんも、「ViVi」の専属モデルとなってから、その勢いが加速しているように感じる。
作品を制作する過程で、被写体となる経験を積むことは、多くのものをもたらしてくれるだろう。

売上げのことを考慮すると、ある程度、成功パターンを踏襲したくなる気持ちも理解できるが、櫻坂46には、この分野においても、皆の常識を覆すような「唯一無二」「斬新」「芸術的」なものを目指してほしい!というのは、ファン共通の願いかもしれない。




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