見出し画像

ただただ創作していた。

この一年と数ヶ月。
もう狂ったように私は小説を書いておりました。
ただただ自分の思うままに小説を書いて、毎日何話も更新するという
自分の世界に没頭してました。

というのも、うちの相方(旦那)がずっとネット小説にハマりにハマって、
3年間ぶっ続けてありとあらゆる小説を読み、家族の話もそこそこに
ずっとその世界に浸っていたんです。

私はその間、子供の不登校やいじめ、息子の発達障害への理解のなさに
泣いてはくじけ、なんとか立ち上がり、そして相方に
「頼むから話をしようや」と言ったけれども小説が面白い相方は
「のんの話は暗いからあまり話をしたくない」と言われて、
こいつ山の頂上から蹴落としてやろうかと思った。蹴飛ばすくらいはしてもよかったかもしれない。

結局は、「子供が巣立った後、私はあなたと連れ添う気はない。行動を改めてくれなければ別れる」とすっぱり言いました。猶予をあげただけ優しいと思って欲しい。同時に、自分ももっと「甘やかして」あげようと思って、とにかくずっと出来なかった漫画を描いたり、ゲームしたり、掃除も料理も適当にして、自分の好きなことをひたすらしよう!と行動。


しかし、罪悪感との戦いが開始。

えーと、私は基本的に真面目なんです。
自分で言っちゃうけど。「こうしなさい」って言われて「はい」って言う子だったんで、単純でアホの子だった私はそれが「普通」だと思った。
だから言われた通りやって、褒められて、それが嬉しくて真面目に色々こなしちゃう。なおかつ母の無限の体力と、父の無限の集中力を引き継ぎ、
なんでもやってしまう。

そこへクソ真面目も追加されて、誰かに家事をやってもらうのに罪悪感が
すごい!!やってもらうと、苦しい。それなら自分でやった方がいいって思ってしまって、胸が苦しい。

でもそれじゃあ結局相方をダメンズにすくすく成長させてしまう結果になってしまう。例え洗濯物をグチャグチャに干されても、下着を思いっきり見える位置に干されてもだ。
おかずが少ないと文句を言われたお弁当も、自分で作ればレパートリーも増やせるだろうと思って手を出さない。
でも苦しい。

本当に私は不器用な奴だと思う。
でも耐えた。ここはぐっと耐えろと耐えた。
もうこれで愛想を尽かされようが、私も相方に残っている愛情タンクなんて
本当にちょっとしかない。
ここでお互い無くなるか、増えるか、そんなことを思っているなんて相方は知りもせず、毎日朝の洗濯干しとお弁当作りを開始した。

好きなことの威力。

兎にも角にも好きな事をひたすらした結果。
ドーパミンがドバドバ出る。幸せホルモンも出る。
え、こんなに好きなことをするって最高だったのか!と、痛感した。
折しもコロナで家を出られない、仕事も出られない。
最高の環境で、私はもうひたすら好きな小説を書いて、書いて、書きまくった。自分の好きな空想、妄想、ずっとずっと夢を見る世界に住んでいた住人なのに、私はずっと現実の世界にいてすっかり忘れていた。

創作大好きだったじゃん!

いつの間にか「普通」にならないといけないと思い込んでいたけれど、
私にはそんなのそもそも無理だった。
絵を描く、漫画を描く。
小説を書く、妄想、空想をして、自分の世界に浸る。
それが大好きだったくせに、随分と私は遠くへ来てしまった。
自分を大事にするのをずっと忘れてた。
そう気付いたら、罪悪感も少しずつ遠ざけられた。時々「世間一般」が
私の側へ来るけれど、もう自分の「好き」を手放したくない。そう思ったら、常識とか概念なんて曖昧な存在も怖くなくなった。

愛するって大事。

そんな訳で、自分を大事にするって大事。
本当あれだけ散々イラストを描いて、自分にアドバイスしてるのに
まだまだ消化できてなかったんだなって気付いた。
思い返すと、なんとか絵を描いて自分を保とうとしてたんだな〜って・・。
まぁ、自分を理解するなんて難しいもんね。ブッダでも神様でもないし。

ただ、自分を大事にしたお陰で次女の押し寄せる暗い感情に
寄り添えたし、息子の受験にも過剰に心配する必要もなかった。

なんとかなる。

そんなマインドでこの一年と数ヶ月をただただ創作に没頭して
過ごしてきました。
ちなみに相方は大分家事も板についてきて、洗濯物を一緒に干そうとすると
「自分の流儀があるから結構」とまで言うようになったし、お弁当も自分で作って、自分で洗う。当然っちゃ当然のことができるようになった。
愛情タンクは相方はわからないけれど、私はちょっと増えた。
でもいつ減るかわからない。
そこもまぁ、きっとなんとかなるだろ。


そんなわけで出発。

で、そんな書くだけ書いて、ちょっと憑き物が落ちたように楽になったん
ですけど、現実はどんどん流れてきまして、

父は認知症がぼちぼち始まり、
次女は高卒認定試験に合格、
末っ子の息子は東京の支援校に合格、
私は子供達と一緒に久々の東京生活をしながら保育士をすることに。
相方はこのまま私の地元で仕事と、逆単身赴任生活が4月からスタート!

盛り沢山!!!
お腹いっぱい!!!
ぶっちゃけ必要な家具を買ったり、用意するのすごく面倒!
それなら小説書いて、漫画描いて、ずっと家にこもっていたい!
でも現実は動かないといけない事ばかり。
私の創作欲はまだまだ続くけれど、ぼちぼち現実と向き合う時間が
来たようです。

これからどうなるか、全然わからない。
4月は新しい職場と環境でクタクタになってるかもしれない。
でも「好き」が私の側にいるから大丈夫かなって思ってる。
子供に「不安じゃないの?」て聞かれるけれど、あの鬱屈した
日々よりはずっと息がしやすいから、
「まぁ、大丈夫でしょ」って言ってる。

好きは大事。
本当大事。
それを忘れないように私はひとまずガラス瓶に入れて、海に流す感覚で
これを書いておきます。

これをもう一度読んだ時、私はどこにいるんだろう。
何してるんだろう。
できれば笑っているといいなあ。


あ、これを最後まで読んだ貴方、いい事沢山起きますように。
「大事な好き」がいつもそばにありますように。
ではでは、また。


社会全体が、色々な生き方をもっと肯定できる世界に なったら嬉しいなぁと思っています。 その一助が出来たら嬉しいと思っています。