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【J2第28節 vs千葉 レビュー】「勝って兜の緒を締めよ」

大宮 2-1(2-0/0-1) 千葉 得点者:河本、奥井

タイトルfrom監督の試合後コメント

とりあえず今会言いたい事は下のツイートが全て。

両チームのスカッド

〈大宮〉

・前節からの変更点はなし。
・24分河本⇋菊地、59分奥抜⇋大前、78分シモヴィッチ⇋フアンマ
・河本はまたもや負傷交代。千葉許すまじ。

〈千葉〉
・前節は4-4-2だったが、今節は4-1-4-1スタート。
・前節からの変更点は2点。新井⇋エベルト、下平⇋乾
・メンバーの変更はシモヴィッチの高さ対策と思われる。
・64分小島⇋見木、74分船山⇋安田、83分熊谷⇋A.ピニェイロ

千葉の守備

まぁ正直に言ってしまうと殆どディフェンスの整備がされていませんでした。

その最たる例が大宮の2点目でしょう。

動画の00:02くらいのところで止めてもらえばわかるかと思いますが、千葉の選手たちがボールを持っている櫛引に計3人が寄せています。

千葉のプレッシングは、大宮の後ろ4枚でのビルドアップに対して主にクレーベ・船山・為田(+時々IHの工藤or熊谷)がプレッシャーをかけていく形でした。
このシーンでは、工藤が石川にプレスに行くも、櫛引にパスを出され、その櫛引に対応した為田もかわされてしまったために、乾が前に引き寄せられて小島と奥井のマークが浮きました。

この場合での筆者が考えるジェフの守備の改善点は大きく3つ挙げられます。(なんで大宮サポがジェフの守備の改善点をあげるのだろうと一瞬疑問に思いましたが)

①IHの最終ラインへのプレス
②SHがプレスの時に最優先すべきこと
③SBのスペース管理

①IHの最終ラインへのプレス

そもそもプレスにいく必要がないようにすら感じます。
例えば大宮の最終ラインが4枚でビルドアップしている時、大宮の陣形は4-1-5のような形になって中央の人数は3人になります。
その時に千葉IHがわざわざ長めの距離を走って、大宮の最終ラインと数を合わせるよりも、大宮の中盤と枚数を合わせる方がよっぽど厄介です。(中盤がステイすることで出来ることは図中の文章を読んでください。)

②SHがプレスの時に最優先すべきこと

大宮の最終ライン4枚に対して千葉のプレッシング隊は3枚です。人数が少ない中で最優先すべきことは、パスコースを切ることだと思います。
パスコースをSTまたはWBどちらかを切るだけでも、同サイドのSBは格段に守備がしやすくなります。(SHがパスコースを切らなかった方の相手に集中すれば良いため)
このシーンでは、櫛引がボールコントロールに少し時間をかけてしまったため、ボール奪取をしに行ったのだと思いますが、ある程度後ろのマークを捨ててボール奪取をしに行ったのであれば、奪い切るべきです。

③SBのスペース管理

言わずもがなですが、SB裏にあれほど大きなスペースが空いてしまうのは避けねばなりません。
まずはあの状況下で無闇に前に出るのは良くないです。「じゃあ奥井のマークはどうするの?」という話になると思いますが、そんなものは捨ててしまえば良いのです。
ちょっと極端な言い方になってしまいましたが要するに、「変に奥井に釣られてスペースを空けるより、一時的にフリーにさせてしまってでも裏抜けさせない方が良いのではないか」ということです。
それを差し引いてもSBが前に出たいのであれば、中盤の選手が最終ラインに吸収されてDFが全体的にスライドする等の設計を仕込むべきだと思います。

千葉の攻撃

千葉の攻撃パターンは主に3つでした。

①クレーベの高さを使ったシンプルな攻撃
②大宮WB裏を狙ったSHからの攻撃
③ビルドアップからの攻撃

①クレーベの高さを使ったシンプルな攻撃

これが現状最も厄介な攻撃でした。
クレーベとの競り合いでは残念な事に大宮側の勝率は低く、十二分に怖い攻撃となっていました。
ですが、何故かは分かりませんがあまりこの形を特に前半は使ってきませんでした。

②大宮WB裏を狙ったSHからの攻撃

サイドで数的優位を持つ千葉はそこから崩していこうとしていきました。
しかし実際は、大宮のHV・WB・CHの対応によりチャンスを多く作ることは出来ませんでした。

③ビルドアップからの攻撃

正確にはやろうとしていた攻撃です。
後ろの4枚とDHが関わって、最終ラインからボールを回していきますが、SBかSHのところで大宮DFのところで引っかかって後ろに戻します。
そんな感じのことをずっと繰り返していたので、多分ちゃんとビルドアップの設計がされてないんだろうなあと思います。

混乱(リプ欄も含めた)

大宮の守備

いつものように5-2-3の形でプレスをしていきました。

千葉DFラインに対しては前3人がプレス。
スカッド上の理由でどうしてもチェックに行きにくい千葉DH・小島に対しては、大宮CHが状況に応じてアタック。
そのカバーは同サイドのHVに任せます。(出来ていない時もありましたが)

キチンと設計されていた通りにプレスをしたため、試合全体で見れば相手のビルドアップから崩されることはまぁありませんでした。

後半の後半はプレス強度が弱まってしまったのと、千葉がより簡単にボールを入れるようになったので押し込まれる時間が増えていきました。
大前とフアンマの投入は、プレス強度を上げつつ更に得点を狙っていくという意図があったように思えますが、実際はそれほど上手くいきませんでした。

大宮の攻撃

4-1-5の形でビルドアップを行っていきました。
ココ最近の2試合はハイプレスをあまりかけて来ませんでしたので、後ろの枚数を1枚減らして3-2-5の形で回して行く事の方が多かったですが、今節は前3人でハイプレスをかけて来たので後ろを4枚にしてボールを回していきました。

噛み合わせの都合上、千葉は大宮WBにしっかりとマークにいけていなかったため、そこを上手く利用して攻撃へとシュートへと繋いでいく形が多くありました。

今後の課題

「後半は難しいゲームになってしまいましたが、前半の2点を守り切ってなんとか勝点3を取れたことは非常によかったです。順位も1つ上がりましたし、今日のミーティングでこのチャンスを自分たちでつかもうと話をしていましたので、そのミッションは達成することができました。

 サッカーで2-0は難しいとよく言いますが、まさしくそういったゲームだなと感じました。そのあたりが少しすっきりしない勝ちではありますが、何より勝点3を取れたことが大事ですし、今日のゲームにタイトルをつけるのであれば『勝って兜の緒を締めよ』ということだと思います」
―大宮公式HPより

監督の試合後のコメントにもある通り、なんかこうスッキリとしない勝ち方でした。
今後の課題としては「ゲームの終わらせ方」が挙げられると思います。具体的には「追加点をとること」と「引きすぎないこと」だと思います。
まぁ夏場なので後半もプレス強度を落とさずにやっていく事が難しいのは分かりますが。

最後に

なんか千葉の方が長くなっちゃいました。笑
なんでですかね。まぁ、こういう時もあるか~と思って許して頂けると幸いです。

さて、もうリーグも残り3分の1となってしまいました。3連勝で2位という現在の立ち位置は悪くないと思います。なんとか柏に喰らいついていっていきましょう!

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