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【詩】ただ一つだけ在る

語るなかれ

誰かの言葉を。

語るなかれ

神の言葉を。

語るなかれ

隣人の卑小さを。


沈黙の内に

己の在り方を

率直に話せ。


天を仰ぎ

朗らかに

己の唄を歌おう。


足元を見つめ

一歩を踏み出せる喜びを

しみじみと噛みしめよう。


隣人と目を合わせて

哀れで

そして嘉された生を

感じあおう。


誰かのために

親切なことを考えよう。


考えるだけでもいい

私の思いは

世界の意思。


あらゆる想いが

私に流れ込み

己の心も

根源に通じている。


膝をついて

泣いてもいい。


肩を抱き合って

笑ってもいい。


口から思いが

ほとばしってもいい。


…黙する内に

心を込めてもいい…


星は

太陽は

宇宙は

銀河は

…人は…

深甚なる因果の摂理にそって

唯一の在り方を

ここに結ぶ。


その宿命に気づき

この一歩だけ

一歩だけ

一歩だけ

思いを込めて

歩いていこう。


それこそが唯一世界。

ただ、在る、世界。

なにもかも受け入れる、世界。


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