マガジンのカバー画像

本のひととき

45
読書感想文です。
運営しているクリエイター

記事一覧

迷い込んだその先に〜本のひととき〜

「BAR追分」伊吹有喜 私の中で「伊吹有喜祭り」が開催中。 先月から「犬がいた季節」「今はち…

高遠菜萌
2か月前
8

いただきますとごちそうさま〜本のひととき〜

「彼女のこんだて帖」角田光代 「メニュー」と「献立」は、ほぼ同じ意味であるらしい。 しか…

高遠菜萌
1年前
12

回遊する棚と人生〜本のひととき〜

「スーパーマーケットでは人生を考えさせられる」銀色夏生 図書館の棚でふいに出逢った。 銀…

高遠菜萌
1年前
8

「余韻でも旅をして」〜本のひととき〜

「旅ドロップ」江國香織 以前の「美術館さんぽ」の記事でも本書に触れた。 出会いは渋谷のBun…

高遠菜萌
1年前
14

それは『ふだん』の中にあるらしい〜本のひととき〜

「くらしのきほん100の実践」          松浦弥太郎 つくづく意識の高い人だと思う…

高遠菜萌
1年前
13

あの頃憧れた世界へ〜本のひととき〜

「ひかりのいと 朗読のための自選詩集」 銀色夏生10代のはじめ、このひとの世界に憧れた。 …

高遠菜萌
2年前
12

目に見えないもの、それは〜本のひととき〜

「〈きもち〉はなにをしているの?」文・ティナ・オジェビッツ 絵・アレクサンドラ・ザヨンツ新聞の書評欄で見つけた絵本。 不思議な生き物がユーモラスに、おどけた表情で表紙に収まっている。 "きもち"たちは、おもてに出てこないとき、何をしているんだろう? この「おもてに出る」とは態度や表情に現れること? 「出ない」のはその人の内側のイメージ? そもそも気持ちって目には見えないものだ。 はっきりとした形もない。 名付けられてはいるけれど、それがぴったり当てはまる言葉かど

エッセイに思うこと

📖図書館で借りるのは小説が多い。 いつもたくさん借りるから、中には絵本やらエッセイやら詩…

高遠菜萌
2年前
25

はーい、私も!〜本のひととき〜

「おやつが好き」坂木司 もはやタイトル買い。 元気よく右手を挙げて同意したくなる書名だ。 …

高遠菜萌
2年前
15

おいしいは楽しい!〜本のひととき〜

「やっぱり食べに行こう。」原田マハ 私も美味しいものに目がない。 うきうきするタイトルに…

高遠菜萌
2年前
20

「何度でも出会うひと」〜本のひととき〜

「大人の迷子たち」岩崎俊一 出会いはフリーペーパーだった。 ふと手にした東急電鉄の「SALUS…

高遠菜萌
1年前
14

こんな時間に、との狭間で〜本のひととき〜

「夜更けのおつまみ 」東山彰良・吉川トリコ他 アンソロジー。収録作家のラインナップがすご…

高遠菜萌
2年前
7

おやつの旅に出る〜本のひととき〜

「世界のおやつ おうちで作れるレシピ100」鈴木文 タイトルからして魅力的。 だっておやつ…

高遠菜萌
2年前
12

たったひとりの、かけがえのない人が〜本のひととき〜

「カフーを待ちわびて」原田マハ 『ラブストーリー』という言葉がぴったりと合った。 ページをめくると目の前に沖縄の小さな島の景色が広がる。 白い砂浜、青い海、さんさんと注ぐ陽射し…。まるで楽園を思わせるような中で、物語は始まる。 きっかけは絵馬だった。旅先で友人にけしかけられて書いた絵馬。 嫁に来ないか。幸せにします  まるでプロポーズ!それに自分の住まいと名前を書いたのだ。 与那喜島 友寄明青 ある日1通の手紙が届く。 私をあなたのお嫁さんにしてくださいます