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医療費が高額になった場合

こんにちは。
黒縁眼鏡がトレードマークのFP松井です。

本日は【高額療養費制度】についての情報になります。

高額療養費制度とは

皆さんは高額療養費制度を使ったことがありますでしょうか?
私の体感で、10名ご面談する中で1人か2人は実際に使った経験がある方がいる印象です。

簡単にお伝えすると、日本は国民皆保険制度で健康保険がありますので現役世代ですと医療費は3割負担となりますが、医療費がたくさんかかった場合、年収によって支払う限度額が決まっている、という制度です。

以下は69歳以下の方の適用区分一覧です。

厚生労働省保険局の資料より抜粋(https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf)

仮に、年収500万円の方で医療費が100万円かかった場合、
区分は『ウ』になりますので…

80,100円+(1,000,000円-267,000)×1%=87,430円

つまり自己負担額としては約9万円で済むということになります。

ただし注意点としましては

◆月ごとに集計される
仮に複数の月にまたがった入院等があった場合は月ごとに計算される。
(上記の例に当てはめると2か月連続で上限の約9万円がかかる等がおこる)

ただし直近12か月以内で4回目該当分からは多数回該当の金額で計算されます。(4回目以降は限度額がさらに半分になるイメージです。)

厚生労働省保険局の資料より抜粋(https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf)

◆医療費以外には適用されない
例えば入院中の食事(1回460円ですので1日3食で1,380円×入院日数分)や
細かなものですが着替え代やタオル代はもちろん対象外です。
また、差額ベット代や個室代等も対象外です。


余談ですが、個室は選択せざるを得ない場合もあります。
うちの娘が3歳の頃に入院した際、さすがに泣いている娘をたった1人で病院に残したまま帰れるわけもなく、親も付き添いで泊まる選択をしましたが、もちろんその場合は個室で受け入れ、となり1日5,500円の個室代がかかりました。(ちなみに+αとして親のご飯で病院食はもちろん出ないので病院併設のコンビニで毎食購入していました。。)

また、がん罹患者の方から聞いたお話ですが、大部屋だと他人のいびきやうめき声がうるさく、ただでさえ消耗している中で満足に眠ることができなかったり、トイレやシャワーもこちらのタイミングで行くことができずストレスがたまったり、お見舞いの方も何かと気を使ったりするので個室入院にすぐ切り替えたと仰っていました。


そのほかの注意点としましては基本的には後から返ってくる仕組み(だいたい3か月後くらい)なので最初に限度額以上の支払いが必要になってしまいます。

3か月返金を待つことがないように限度額適用認定証を準備するという方法があります。入院時の気持ちも含めて慌ただしい中、難しい場合もあるとは思いますが事前に限度額適用認定証を健康保険組合や健康保険協会へ申請し、病院に提出することで病院窓口での支払いが自己負担限度額までになるので、先払い費用負担が少なくて済みます。

全国健康保険協会HPより(https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3020/r151/)

ちなみに健康保険組合の健康保険証(保険証に〇〇健康保険組合と書かれている方)をお持ちの方は独自の付加給付等もある場合がありますのでお調べいただくとよいでしょう。参考として下記はトヨタ自動車健康保険組合の例になります。

トヨタ自動車健康保険組合HPより(https://www.toyotakenpo.jp/provision/medical_benefit/high_medica_treatment/)

なんと自己負担20,000円で済むそうです。すごいですね!


このような制度や仕組みがあるので場合によっては「わざわざ医療保険などいらないよ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんし、そういった論調のSNS等も見かけることもあるかと思います。

私は人それぞれ考え方やとらえ方、価値観は違うと思っていますし、そこに関しては何とも言いません。

しかし、私はお客さまとのご面談の中で必ずお伝えしていることがあります。

少子高齢化で超高齢社会といわれて久しい日本において、こういった制度がこの先一切の変更なく未来永劫続く可能性はありそうでしょうか?

うーん、と思った方は、このようなことも考慮したうえで必要な対策・準備をしていただけると良いかと思います。

(ちなみに「YES」と答えた方にお会いしたことがないです)

本日は高額療養費についてお伝えいたしました。

内容についてや適切な準備の方法含めご不明点等あれば公式LINEにてお気軽にお問合せいただければと思います!

本日もここまでお読みいただきありがとうございました!!



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