朝焼け

夜明け前の朝
かじかんだ指先
暗がりの道

感覚も分からなくて
道もまだ良く見えない
何も無くしたみたいに
一人
道端で疼くまっていた

遠くのようで耳元から
目や耳があるでしょうって
僕の手を引く君の声

ぽっかり開いた穴
指先の感覚
手から伝わる温もりで
少しでも何か取り戻せた気がした

それでも怖かった
闇に吸い込まれそうで
消えてしまえたら
諦めてしまえば
楽だっただろう

それでも君は凍える寒さの中
そっと手をとってくれた

その瞬間
眩しい光
暖かな閃光
浮き上がる君と僕

包まれた中で
君の笑顔が光った

僕は決めたんだ
もう一度立ち向かおうって

忘れてしまったら思い出せばいい
君と同じくらいの朝焼けの光を見て


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