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【映画メモ】MINAMATA ミナマタ【#30】

やっぱりジョニー・デップは良い映画を選んでるな〜って印象です。特に、この映画が日本で話題にならなかったのが解せないです。水俣病がテーマだら忖度でもあったのでしょうか。

解説は映画.comさんより

ジョニー・デップが製作・主演を務め、水俣病の存在を世界に知らしめた写真家ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスの写真集「MINAMATA」を題材に描いた伝記ドラマ。1971年、ニューヨーク。かつてアメリカを代表する写真家と称えられたユージン・スミスは、現在は酒に溺れる日々を送っていた。そんなある日、アイリーンと名乗る女性から、熊本県水俣市のチッソ工場が海に流す有害物質によって苦しんでいる人々を撮影してほしいと頼まれる。そこで彼が見たのは、水銀に冒され歩くことも話すこともできない子どもたちの姿や、激化する抗議運動、そしてそれを力で押さえ込もうとする工場側という信じられない光景だった。衝撃を受けながらも冷静にカメラを向け続けるユージンだったが、やがて自らも危険にさらされてしまう。追い詰められた彼は水俣病と共に生きる人々に、あることを提案。ユージンが撮影した写真は、彼自身の人生と世界を変えることになる。「ラブ・アクチュアリー」のビル・ナイが共演し、日本からは真田広之、國村隼、美波らが参加。坂本龍一が音楽を手がけた。

https://eiga.com/movie/94900/

恥ずかしながら、この映画でユージンを初めて知りました。写真は見たことがあったけれど、撮った人を知らなかったことを反省しました。あの写真の裏にはこんなドラマがあったんですね。

確か、小学生の頃に四大公害病を習いました。熊本の水俣病、新潟の新潟水俣病、三重の四日市ぜんそく、富山のイタイイタイ病。それぞれの地名とか、病状とか、歴史的な経緯とかは知ってはいましたが、せいぜいテストで答えられる程度で、深い知識はありませんでした。

新型コロナで巣篭もりしていた頃に日本史や世界史を学び直そうとして、2時間で学ぶ・・・や一度読んだら忘れない・・・というような本を何冊か読みましたが、あくまでもさらっと全体を流しているだけで、知識は増えてもそれ以上のものはありませんでした。インデックスを作った、というようなイメージです。そこから掘り下げて、一つ一つの出来事の中にこそ知るべきことがあるのだなと、自分の知識偏重主義に毒された浅学を恥ずかしく思いました。

この映画は、日本人すべてが見るべき映画だと思いました。日本人が作っていないことが、忖度のない、客観的な映画にしてくれています。というか、制作はジョニー・デップです。彼がユージンの撮った写真に感銘を受けて制作したのがこの映画です。さらに、音楽が坂本龍一であるのも、今見るべき理由の一つです。

映画の終わりに、日本政府は被害者がまだ苦しんでいるにもかかわらず「水銀被害を克服した」との趣旨の発表をした。というようなテロップが流れました。相変わらず日本政府はロクでもないなと思いながら、あれ?10年前の2013年?もしかして・・・と思って調べてみると、やっぱり言っていたのは安倍晋三でした。ほんとこいつはダメなことしかしてないな〜と再認識しました。多分、日本人の無責任で浅はかで風見鶏で拝金主義的で無学で薄っぺらいところを煮詰めて抽出したような人物だったんだと思います。少なくとも、彼を選出した日本人が、全く違う性質を持っていたとは思えません。あの時代の代表として選ばれ続けたということは、あれが日本人の姿なのだと嫌悪感を覚えながらも認めなければいけないと思いました。

おわり


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