スカイとマルコ(28)・マルコのカケラ
あたしは、人間が”遺灰”と呼ぶ、白い粉がなんなのかすぐに分かった。
マルコのカケラだ。
魂はもう神様と天界へ戻ってしまったけど、でも、あたしと一緒に犬として生きたカケラがここにある。
あたしは、月子さんの手からそれを奪い、ビニールを引きちぎり、一気に食べ切った。これでずっとマルコはあたしの中で一緒に生きる。そして、あたしはマルコの分まで生き続けてやる。
きっと、月子さんは呆れているだろう。
そう思って、見上げると、月子さんはボタボタと涙を流していた。
「いいよ、いいよ。ソラ