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日課としてのブルーベリー

 ブルーベリーがたわわになって、一度に色づくわけでもないのを、黒くなった実だけを取って、そのまま口に放り込む。

 太陽の熱を取り込んだ実は温かく、果物は冷やして食べるというのが「普通」であろうが、それでは生気が大人しい、そこにあるものをそれのまま、食べる方が身にもなる。

 ところで、このブルーベリーも艶やかに、黒光りして美しければ、細工などすることもない、あるいはリンゴがぴかぴか光ると言って、これは薬やワックスが塗られているんじゃないかと訝る人あり、リンゴを食べても、リンゴの木に成るリンゴは見たことがないのだろう、そこで薬にワックスという知識を持ち出す、経験が無ければ知識があっても仕方がない、また近頃は青梅などを、そのまま囓ろうとする人あれば、都会で人は何を学ぶか、こちらが訝るものである。

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