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ARグラスの字幕ガイドで映画を観てみました

HELLO! MOVIE」というサービスをご存知ですか?スマホにアプリを入れて、対応映画でイヤホンを繋げてアプリを立ち上げておくと音声ガイドを聞く事ができるというものです。

私は同じ映画を複数回観る場合に音声ガイドを使っています。「音声ガイドは視覚障害のある方が使うモノでしょ?意味あるの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、ところがギッチョンこれが楽しいのです。自分が気付かなかった事に音声ガイドで気付かせて貰ったり、こんなところを解説するんだ=制作者は注目して欲しいんだと思ったり、色々な気付きがあるのです。
最近はスタッフやキャストのオーディオコメンタリーとして使われる事もあったりしますので、是非是非インストールして試してみて下さい!
他サービスでは有線イヤホンでしか使えなかったりしたのですが、「HELLO! MOVIE」は完全ワイヤレスイヤホンでも使う事ができます。私はAirPods Pro 2を使い、ノイズキャンセリングをONにして聴いています。

さてこの「HELLO! MOVIE」、音声ガイドだけでなく字幕ガイドもあるのです。しかし音声ガイドはスマホ+イヤホンで使えるのに対して、字幕ガイドは対応ARグラスが必要となるのでハードルが非常に高い。
しかし「映画みにいこ!バリアフリー映画上映情報」というサイトを見ると、字幕ガイド用のARグラスを貸し出している映画館があるとの事。残念ながら長崎にはないのですが、佐賀と福岡には貸出映画館がある様子。キャナルシティ博多にあるユナイテッド・シネマキャナルシティ13で貸し出しているとの事なので、福岡に行った際に字幕ガイド付きで映画を観てきました。

借り方は簡単。予約も不要です。チケット売り場でチケットを購入する際に「字幕ガイド用メガネを借りたい」という事を伝えれば大丈夫です。準備が必要ですので、上映開始30分前には窓口でお願いしておきましょう。私の場合はそれくらいのタイミングでお願いしたところ、上映開始15分くらい前にスクリーン入口前まで係員の方が持ってきて下さいました。

劇場で貸し出してくれるARグラス

ARグラスはMOVERIO BT-300の様ですね。コントローラーにアプリを入れるのですが、係員の方がアプリを起動して操作ロックをかけた状態で渡して下さるので、私はこれをかけて映画を観るのみです。ちなみにメガネの上からかける事ができます。マイクが付いておりますが、これで映画との同期を取っている様なので、外に出しておく必要があります。これは音声ガイドも同様ですね。

今回これで観た映画は「シン・仮面ライダー」。最速上映から毎週観ています。最速上映(+舞台挨拶)、IMAX、4DX、大ヒット御礼舞台挨拶(この時は色覚補助メガネ+音声ガイド)と観てきました。見れば見るほど味が出てくるんですよねぇ。色覚補助メガネではルリ子さんのヘルメットが赤い事に気づきました。普通に観た時も赤いんですが、なぜか気になっていなかったんですね。音声ガイドでツボなのはタイトルが出た時の「シン・仮面ライダー、シンはカタカナ」です。「真・仮面ライダー」があるからですねぇ。

で今回は字幕ガイド+音声ガイドです。字幕はどの様に表示されるかと言いますと…、

グラスのスクリーン部分に文字が映っています。奥にあるのはマイク。

ARメガネの中央に表示されます。スクリーンとのピント位置の違いもそれほど感じないため、かなり自然に見る事ができます。
字幕の位置は首の位置で決まります。スクリーン位置を認識して字幕位置を固定しているわけではないです。後で書きますがARグラスが重いので楽に観られる姿勢を探したところ、画面の上部に字幕が出る角度で落ち着きました。

字幕ガイドの感想は「音声ガイド同様、新しい発見があって面白い!」です。ライダー登場時の「シャキーン」という音は「目の発光音」だったんですね。多少ネタバレで恐縮ですが、「常在戦場」という言葉を初めて知りましたし、スタッフロールの歌では歌詞が字幕で表示されてクスリとしてしまいました。
音声ガイドもですが、シーンによって「本郷」「ライダー」「一文字」「第2バッタオーグ」「第2号」等の使い分けがきちんとしているし、音声ガイドと字幕ガイドでの違いがあるのも興味深いです。これも多少ネタバレで恐縮ですが、音声ガイドでは「一文字」で字幕ガイドでは「第2バッタオーグ」というシーンがありまして、これはシーン的には「第2バッタオーグ」なのですが音声だと長過ぎるので「一文字」にしたのかな?とか考えるのも楽しいです。そしてこれまた多少ネタバレで恐縮なのですが、「ダブルライダーキック」は大丈夫なのかな?「ライダーダブルキック」じゃないのかな?

さて、このレンタルARグラス(MOVERIO BT-300)の弱点は2つ。
1つ目は「重い」。頭に固定するストラップがあるので多少固定はされるのですが、それでも鼻や眉間に変な負担がかかります。
2つ目は「スクリーンの明るさに影響を与える要素がある」です。中央あたりに正方形に近い形でARグラスの画面があるのですが、ここがやや暗くなってしまうのです。今のワイド画面(16:9)のテレビに昔の4:3の番組を映す際に左右に帯が出ますが、同じ様な感じで真ん中がやや暗くなり左右に明るいエリアが帯状にできてしまいます。これはちょっと悲しかったです。

ARメガネがもっと気軽に装着できるものになってきたら、字幕ガイドももっと気軽に楽しめる様になるのですけどね。将来に期待です。

…という記事を書きかけてあっという間に3週間近く経っていました。しまったな…。

さてさて、3週間近く経ってしまったために、このお話には続きができたのです。詳しくは次の記事で(できるだけ早くアップします)。

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