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3行日記 #152(UNI、雲梯、石焼き芋)

三月三日(日)、晴れ。上巳の節句、桃の節句、ひな祭り。

朝、UNOをUNIと言い間違えたことをきっかけに、UNIという新しいカードゲームを考えてみた。トゲー4、トゲ2、カードが残り一枚になったら、ウニ!と唱える。

午前、住んでいる物件の自治会。引き継ぐメンバーが決まりもうすぐ任期が終わる。その後、近所のウォークラリーへ。先に参加している妻とおばあちゃんと合流すると、二人はすでにゴールして花壇の花を眺めていた。何の花かな。スマホのレンズ検索で調べてみると、姫立金花(ヒメリュウキンカ)という花のようだ。私は間に合わなかったので、お昼の焼きそばだけいただいた。焼きそばを受けとった子どもたちが散らばる。ジャングルジム、体育館と校庭のあいだの石段、花壇の縁。校庭のことは子どもたちがいちばんよく知っている。それぞれのお気に入りの場所で焼きそばをかきこんでいた。その後、待ち時間が長かったので、おばあちゃんは先に帰った。私と妻は校庭にある遊具で遊んでいたのだが、雲梯をしていると、高学年の女の子が近寄ってきて、足ついてるやないですか、とつっこまれた。そのあともその子は、高い鉄棒にひょいとあがったり、軽々と逆上がりをこなしたり、横むきにに足を挟んで回る大技を披露したりした。体操をやってるらしい。参加賞は消しゴムだった。まとまるくんと恐竜の消しゴムをもらった。御陵さんのうえにカラスの大群が飛んでいた。

午後、チャックと某企業のビルのほうへ散歩。ビルの一階でやっている展示を目当てに遠出した。妻が観ているあいだ、私とチャックは外のベンチで待っていたのだが、高いビルに陽射しをさえぎられ、冷たい風がびゅうびゅう吹きさらしていた。寒かったので、ベンチの横に上ってきたチャックを抱きかかえ、一緒に体温を温めあって凌いだ。近くの催事場で某アイドルの握手会をやっていたらしく、若者が集まっていた。

夕方、商店街の喫茶店で。そろそろ店を出ようとしてコーヒーカップを返すときに、ふと見えてしまったスマホの画面に、口を横に広く、にーっとひっぱる女性の顔が映っていた。カップを返して振り返り、もういちどそちらのほうを見ると、女性がスマホを見ながら、人差し指を口に突っこんで、歯に挟まった食べかすをとっていた。

夜、妻の実家で手巻き寿司、蛤のお吸いもの、苺、手作りチーズケーキ、菱餅。チャックの散歩、めずらしく右へ、神社を抜けて東へ。いいしやあきいもお、おいもお、と聞こえてくる。出町柳の駅前でたまにみかける焼き芋の移動販売の車が停まっている。こんどいちど食べてみたいね、と妻と話しながら歩いていると、少し離れた場所に、高校生くらいの女の子が何かを探すように現れた。いつものようにファミマを右に折れる。しばらくいくと、路地の奥から高い声があがる。見ると、先ほどの女の子が腕に紙袋を抱えて、こちらに走ってきた。おそらく、家にいて焼き芋の声が聞こえたから、車を探して、買いに走ったのだろう。焼き芋の車は、住宅街の細い路地に消えていった。

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