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秋のガーデニングにいそしむ今日このごろ

オークランドは、穏やかな秋の日が続いています。そして私は、仕事と天気の合間に、いそいそとガーデニングに取り組んでいます。

今シーズンは、上の写真のヘリクリサム(Helichrysum bracteatum)が庭のあちこちでかわいく咲いてくれて、とても幸せです。別名をストローフラワーというように、花が咲き始めからカサカサしている、オーストラリア原産の花です。和名は「帝王貝細工」って、なんだかおもしろい。

何回も種まきに失敗していたのが、去年10月の種まきがやっと成功。理由は明白で、ある程度がっしりと大きくなるまでちゃんと苗を育ててから、地植えしたからです。それまでは、栽培が簡単という知識をうのみにして、適当に種を蒔いて、「がんばって育ってくれー」という投げやりな感じでした。今、思い返すと。毎回、発芽率はいいのに、苗が育たずに、いつの間にか消えてしまっていました。

今回は、このかわいらしい花をぜひとも見たいと、新たに種を買い直し、私なりに丁寧に苗を育てたのでした。途中、苗を外で日向ぼっこさせている間にモンシロチョウの卵が付いて、青虫に葉がかじられるという事件が発生。あれ、この黒い粒々はなんだ、と、青虫のフンに気づき、毎日、下からのぞきこんで何匹も退治して、なんとか危機を乗り越えました。青虫も知恵があって、ちゃんと葉の裏に隠れているのが偉いなあ、と感心もしたり。

ヘリクリサムは、夏の間ずっと咲き続け、自然にドライフラワーになるぐらい花もちが良くて、赤、ピンク、オレンジ、黄色、白と色とりどりで、庭をずっと明るく彩ってくれています。

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これは、ちょっと前に(後ろにスイカが並んでいる)おしゃれなスーパーで見かけた、素敵なドライフラワーの花束。左下のオレンジ色の花がヘリクリサムです。この花束のアイデア、いつか真似をしてみたいです。

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シュウメイギク(Anemone hupehensis var. japonica)もかわいらしく咲いています。なんだかこっちを向いて、ポーズをとってくれているみたいです。

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白は清楚。ちょっとうつむき加減。

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ヤツデ(Fatsia japonica)も白い花を咲かせています。2010年にこの家に引っ越して最初にした庭仕事が、バックガーデンの真ん中で、日差しをサンサンと浴びて堂々と主役を張っていたヤツデを、日陰のすみっこに移植することでした。日本では見慣れたヤツデは、こちらではエキゾチックな魅力を放っているようで、あまり一般的ではないですが、ガーデニング通には人気があります。きっと前の住民も、気に入ってこの場所に植えたのでしょう。ただ、温暖なオークランドではあまりにもすくすく育ち、どんどん増えるので、とうとうこの9月に「Pest(有害な植物)」として、販売や流通が禁止になります(もともと個人の庭にある分は大丈夫)。

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そんな人間の勝手な分類なんて気にせず、とっても元気いっぱいの我が家のヤツデ。後ろには、友人の庭から頂いた南天が根付いて、赤い実を付けています。ひっそりと日陰の和風な一角です。

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秋の種まき活動も活発です。この間、我が家に来てくれた別々の二人のお客様に、コンサバトリーのテーブルにあれこれ並べている苗に驚かれました。家族が何も言わないので(たぶん、もう見慣れてしまって、何も感じていない)、びっくりされるほどとっちらかっていたことに、気が付かなかったです。家の中のポットやコンテナにはいたずらをしない犬を始め(たまに庭を掘り起こすぐらい)、文句を言わず、見守って(あきらめて)くれている家族に感謝です。

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庭では、アメジストセージ(Salvia leucantha)がワイルドに咲き誇っています。これは、2020年1月に父と姪が遊びに来てくれた時に(パンデミック直前のすごいタイミング)、みんなでお出かけした途中の無人販売所で買った苗の一つです。小さなポットに入っていたのに、ここが気に入ったようです。

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これは本日、日向ぼっこ中の苗の皆さん。オークランドは、気候変動の影響で、異例の暖かい秋が長引いています。この穏やかな気候は庭仕事にはありがたいですが、先日、ニュージーランド中に衝撃をもたらした研究発表によると、ニュージーランドの海面上昇は世界の平均よりも早い速度で進行し、特にオークランドとウエリントンでは、10~20年以内に30センチ(!)の上昇が予測されています。ニュージーランドの海面上昇の予測を地域ごとに確認できるマップもこのたび発表され、関心を集めています。

春を夢見て、気候変動にささやかでも配慮できることを実行しながら、まだまだガーデニング活動は続きます!


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