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[茶道のキモチ]所作の基本は「謙虚さ」

こんにちは。茶道教授&抹茶カフェ主宰のそうみです。
今日は、わかりづらくてどうしたらいいかわからない、茶道の所作について。
入門してお稽古を始めると、お部屋の出入りの仕方、畳の歩き方など学びつつ、お点法のいろはを教えられます。それにあわせて「お客様としてのお菓子やお茶のいただき方」を学びます。実はこれが一番大事かも。案外、抹茶をいただく機会というのはあるものです。観光地でお寺などを訪ねた時も、お呈茶の用意があればせっかくならいただいた方がいい。そうすれば、外から眺めて素通りするだけだった建物の中に入れたり、調度品を拝見したり、お世話の方とお話ししたりできますもの。旅の意義も思い出も深くなりますね^^。お作法が分からないという理由だけなら、機会を逃すのはもったいない、と感じます。
抹茶を飲むときはお茶碗をくるくる回す…ということはご存じの方、多いのではないでしょうか。何回回すか、右に回すか左に回すか、分からないし!
そう。分からなくてあたりまえです。茶道の流儀によって、回す回数や向きがちがうのですから。
お茶碗には「正面」があり、一番美しく絵が描いてあるところ、釉薬の流れが美しいところが、お客様に向けられています。そこで大切なのが謙虚であること。一番美しいところを向けて出してくださったことに感謝を込め、ちょっとだけそれを避けて、口をつけます。
遠州流茶道では、一度だけ真向こうから90度右に回して、お茶をいただきます。飲み終えたら正面を自分の方に戻しておき、お茶碗を下げに来られたら、90度を2回回して正面を振り向け、ごちそうさまでしたとごあいさつをします。
数人並んで順にお茶をいただく時は次の方に「お先にいただきます」前の方に「お相伴いたします」と声をかけるのも、謙虚さの表れでしょう。何ごとも自分勝手ではなく、互いに一緒に楽しみましょうという気持ちがあれば、その場をなごやかに過ごせるように思います。そして何よりも、何か粗相や失敗した?!と思ったら、慌てず謙虚に「ごめんなさい」。それで万事オッケー。


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