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竹取物語

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記事一覧

竹取村のかぐや姫  七の章

七の章   石作皇子  かぐや姫に求婚した五人の皇子も、とうとう残るは一人になってしまっ…

ウオールデン
3週間前
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竹取村のかぐや姫  六の章

六の章 阿倍皇子  唐の国との貿易で巨万の富をたくわえている右大臣阿部皇子は、姫との求婚…

ウオールデン
1か月前
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竹取村のかぐや姫  五の章

五の章  大伴御行 あの「よっしゃ、わかった」と手を叩き、うっししし、うっひひひと奇妙な…

ウオールデン
3か月前
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竹取村のかぐや姫  二の章

二の章 五人の皇子たちの求婚  辺鄙な村里に忽然と巨大な御殿がつくられたという噂は、ま…

ウオールデン
3か月前
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新編竹取物語の作者円空

  今、このような論を展開していくのは、なにもかも二年前に明科神宮寺の蔵より発見された古…

ウオールデン
7か月前
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竹取村のかぐや姫  一の章

一の章  貧しい村  昔々のことだった。あるところに、竹採り村という村があり、そこに讃…

ウオールデン
3か月前
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芸術は、命がけ   草間彌生

仕事は全人格を注ぐもの  日本はかつて素睛らしい美術を生み出してきた国ですが、創作の力は次第に衰え、バプルの頃には経済力にものを言わせて美術館を乱立させ、名画を驚くほどの高値で買い取っては貴重なお金を消費しました。現在は一転して日本中の美術館が資金難にあえいでいると聞いています。  少しずつ変化も見えますが、多くの日本人は「美術は遊びに過ぎない、ぜいたくなもの」と考えているように思えます。しかし美術や芸術に触れることは、ことさら意識しなくとも人間の生きる力になっていく

私の主戦場ニューヨーク  草間彌生

信じるものは自分の才能と努力だけ  ニューヨークで家賃の安いロフトをアトリエとして借り…

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「絵本美術館森のおうち 」を存続させたい

はじめにアルプスの山々を屏風のようにして立つ有明山は安曇富士ともよばれ、里人にとっては…

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安曇野に絵本の学校を、飯舘村に美術館をつくろう

原田朋子さんへの手紙 十年ぶりに安曇野を訪れて衝撃を受けたのは、廣瀬さんがもう一年も前…

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絵本ってこんなにおもしろい! 3      酒井倫子

ルリユールおじさん   いせ ひでこ  皆さんはパリに来たことがあるかね。わ…

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絵本ってこんなにおもしろい! 2    酒井倫子

あの森へ    クレア・A・ニヴォラ 作・絵 木の葉のざわめきが聞こえるような魅惑的な…

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少女の夢 2  酒井倫子

 風の又三郎との出会い 昭和二十年、疎開先の田舎には何ごともないように春がめぐってきた。…

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少女の夢 3  酒井倫子

父のあんこう鍋 私が小学校四年生ぐらいから、母は家から南へ三キロほどの製材所に勤めるようになった。というのも叔母のところも幸いなことに叔父が南方の戦地から無事復員し、農業は何とか叔母夫婦でできるようになったことと、いつまでも妹のめんどうにばかりなれないという母の思いも強かったのだ。私たち姉弟は学校から帰っても母が居ない淋しさを味わうようになった。それでも当時は学校から帰ると近所中の子どもが叔母の家の中庭に集まって、陣取りやビー玉や時には二つ年下の従姉妹のカネコとおままごと