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多分、これ、ホトトギス?

うだるような暑さの中、フェンス沿いに細長い薄紫の花を沢山つけている花に出会った。

花屋で見られる綺麗な花とはどこか違う。野の花らしい素朴な風情。花びらの斑点の模様から、野草のホトトギスではないか、と思った。

家でインターネットで調べる。やはりそうみたい。違っても、そう思いたい。

斑点がホトトギスの胸の模様に似ていることから、この名がついたという。

こぼれ種から咲いたのか。この家の人がどこかで入手して植えたのか。

花言葉は「秘めた意志」。何を強く心に秘めているのだろう。

私の秘めた意志は小学生時代にある。『世界少年少女文学全集』が私の親友、そして憧れだった。

夢中で読みふけった世界名作の数々。

あのころ、私は思った。大きくなったら、こんなお話を書きたい。小公女、小公子、クオレ、フランダースの犬……。

幼い胸に秘めた願いはかなわなかった。意志は潰えた。

でもね、それが人生。誰もマネできない作品だから世界文学になったのだ。永遠に残る名作になったのだ。

そんな意志を持っていたころの自分を、それはそれで肯定したい。ひっそり咲いているホトトギスさん、そう思うでしょ?

追伸

写真の花は「ぎぼうし」とのことです。野草の名前は、もう、すべてうろ覚え!「ホトトギス」は今から花が咲くそうです。でも、ちょっと似てますよね。


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