自分にとっての朱が見つかったのに、存在を認識した瞬間からそれは色がわる。彩度明度の摘みを微々たる力で回される。運命じゃない、その人の手によって、歩みによってだ。重なったはずの靴音は、今もそうとは言えない。あんなに知ったかぶったのに、違っていく爽快感にボクは青ざめる。ひかれ、光れ。

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