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期待の新薬だったゾフルーザ(抗インフルエンザ薬)

先月は子供たちの学校でも #インフルエンザ 猛威ふるってました。おそらく冬休み明け また一山来るのではと思ってます。そして発熱があれば、#インフルエンザワクチン 打っていても検査を受け インフル陽性となれば、通常 #抗インフルエンザ薬 処方され 約5日間学校休むことになります。勤務先の薬局では一昨年の抗インフルエンザ薬の処方ダントツ1位は #ゾフルーザ でした。そして去年に入り #ゾフルーザ耐性 問題がメディアからも発信され去年の冬の抗インフルエンザ薬処方1位は #イナビル に返り咲きました。

この一連の流れを見ると 漠然とゾフルーザが悪い薬の印象持たれそうですが 薬剤師目線からみると 重大な副作用が出た訳でないし悪い薬とも良い薬ともまだ言えないです。その評価がつけられるのはまだ先のことと思います。ただ 使われ方がマズかったのではないかと思います。

ゾフルーザは臨床試験(販売前)の段階でウィルス耐性の問題は既にありました。しかし新薬として2018年3月に発売され、印象としては一般メディアにも大々的に広告されていた感あります。そのお陰か医師が積極的に処方するケースも、医師が渋っても患者さんからの強い要望で処方でるケースありました。1回服用で終わりというお手軽感が患者さんからは好感持たれたようでした。そしてあまりに処方が出たため 薬局でも在庫をストックするようになり果ては出荷抑制が入る始末になりました。そしてインフル感染シーズンが終わるころ耐性問題がメディアに出て12歳未満の子どもの使用は慎重にすべきという提言が日本感染者学会から出るという経緯があります。

勤務先の薬局は調剤薬局です。ゾフルーザが処方出るかもしれないと購入決めた時点でこのウイルス耐性ことは薬剤師間で話題になりませんでした。(私も含め知らなかったと思います) この件で検索すると ある総合病院で 使う薬を各医師に決定権を任せず病院として検討するところでは このウイルス耐性を問題視して推奨しない病院もあったようです。

新薬として発売されたゾフルーザ 今までにない特徴としては

・既存の抗インフル薬とは作用が異なる(今までの抗インフル薬はウィルスが宿主細胞から放出されるのを抑える ゾフルーザはウィルスが増殖するの抑える)→今までの抗インフル薬耐性の場合 効果期待できる

・1回飲むだけ(イナビルは1回だが1度に子供で2吸入 大人で4吸入)

もし 今後ゾフルーザ耐性ウィルスが蔓延するようなことが万が一あったら 私たち薬剤師も責任の一端はあると思います。そして薬を使う患者さんにも是非認識してほしいことは、薬は一旦体に入ると簡単には出せません。ましてや薬は効果を期待して使いますが、どの薬も副作用が起こり得るというデメリットがあります。1日1回で済むということはそれだけ長く体に薬が残るということです。もし不幸にも副作用が出ても簡単には出すことができません。もし ラクだからとか新薬だからよい薬に違いない という理由で安易に医師に処方を希望される方がいたら 1回で済むということは副作用が出ても長く続く可能性が 新薬ということは今後副作用の報告が出てくる可能性があることを知ってもらいたいなと思います。

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