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「地球にご迷惑をおかけしない家」に建て替え中

突然ですが、実はいま、自宅を建て替えています。

ことの発端は、
妻:「いずれは孫もできたら遊びに来るし、そうするとダイニングも狭いし増築したいんやけど・・・」
私:「孫なんて、いつできるかわからんやん。」
妻:「せやけど、広くなったら、キッチンも広くできるで。」
私:「それもそやな。」(←料理好き)
という流れで築20年余りの自宅を「増築」しようと考えたのですが、
調べてみるとこの20年の間に消防法による規制が変わり、元々の建物の構造では増築は無理とのこと。20年で建て替えは勿体ないなぁ・・・と思いつつ、それなら前回書いた「Panasonic GREEN IMPACT」🔗を体現する家を建ててみようと、思い切って建て替えを決意しました。

さて、どんな家を建てようか

家を建てるとき、多くの人が考えるのは以下のようなことではないでしょうか。
・耐震性
・広いリビング
・採光(窓が多い、窓が大きい)
・吹き抜けや高い天井
・ビルトインガレージ

確かにこれらはとても重要ですし、魅力的です。

しかし、私は違う視点を持ちました。

人は生きているだけで地球のエネルギーを使っています。そしてそれは家も同じです。

例えば、採光あふれる明るい部屋は大変魅力的です。しかし、一般的には明るい採光をもたらす大きな窓は、外気温が室温に大きく影響を与えることにつながります。夏の太陽光は室温を上昇させるため、温まった空気を冷やすには昼夜問わずエアコンの出力を上げ続けなければなりません。当然、多くの電気を消費してしまうことになる。

また、家は建てる時にたくさんのエネルギーを使います。でも、それ以上に生活する中でさらに多くのエネルギーを使うことになる…。

地球温暖化が最重要の社会課題なときにあって、私は、今から建てる家がそんなことではダメだ、と思うのです。

確かにそこに家があり、人が住み生活をしているが、最小限のエネルギーしか消費していない。その消費エネルギーもすべて自前で賄っている。さらに言えば、街の電力が足りないときは余った電力をおすそ分けできる…。
そんな「確かに人が生活しているけれど、地球にご迷惑をおかけしない家づくり」をしたいと思いました。

で、パナソニックのグループCEOらしく、当社の商材を使い、どこまでGREEN IMPACTをもたらす家をつくれるか、チャレンジしてみよう。これが私の家づくりのコンセプトとなりました。

こだわりにこだわったこと

パナソニックのグループCEOが自社商材で家を建てれば、そりゃ自社商材の素晴らしさを褒め称えるだろうと思われるかもしれません。はい、皆さんの予想に反することなく、ここからは褒めちぎります(笑)。・・・しかしこれは決して自社商材がかわいいからではありません。いち顧客(しかも細かい要求を山のようにする面倒くさい顧客…)からしても、素晴らしい家づくりをさせてもらっています。これは心の底から嬉しかった。

さて、ここから先は、かなり細かいことを書きますが、ご興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

まず躯体から。

家の構造は、木造、鉄骨、鉄筋コンクリートと色々ありますが、今回は断熱性と気密性の観点から木造を選びました。木造といってもただの木造ではありません。選んだのは当社独自のテクノストラクチャー🔗。縦方向の柱は縦方向に強い木の柱、横方向の梁は軽量H形鋼と集成材を組み合わせたテクノビームで、そこに当社内での構造計算に基づいてダンパーなどで耐震・制震のダブル対策を行います。防災拠点などに求められる耐震等級3をクリアします。

一方、肝心の断熱性・気密性の観点で木造が有利なのは、壁に沿った構造材が全て熱伝導率の低い木と断熱材で構成される点にあります。今回は家の外側をすっぽり断熱材で覆う外断熱ではありませんが、外壁に接する面の内側は硬質ウレタンを吹き付ける工法を採用しました。いわば冷蔵庫と同じ構造というわけです。これとサッシにはエクセルシャノン🔗製のトリプルガラスの樹脂サッシ採用が相まって、断熱等級6(注1),気密性を表すC値(注2)は実測で最高レベルに近い0.29に達しました。

注1:断熱等級6:冷暖房にかかるエネルギー消費量を省エネ基準(断熱等級4)よりも30%削減可能なレベル
注2:C値:家中の隙間を集めた隙間面積(cm2)を延べ床面積(m2)で割ったもの

次に創蓄連携エネルギーシステム。ここも大いにこだわったポイントです。

消費する電気はできる限り太陽光でまかなうべく、9.6kWの太陽光パネルを装備することにしました。断熱性・気密性が高いので、平常時は全館空調熱交換気システム「ウィズエアー」🔗も少ない電力でしか動作しないはず。給湯も太陽光の電気を使いながらお湯をつくれるエコキュート🔗。それでも余る昼間の余剰電力を蓄える先は、12.6kWhの蓄電池に加え、EV/PHEVの充電に回せる設備としました。

EV/PHEVとの電力の授受はV2Hの設備を導入し、万一の災害時にはEV/PHEVから家への電力供給も可能にしました。これらの実現に導入するのが住宅用V2H蓄電システム eneplat🔗です。

最後は床材。

これはたまたまなのですが、家の仕様も決まり、材料のリストも整った2月半ばに、パナソニック ハウジングソリューションズ🔗の社長の山田さんから、「4月1日から、サステナブルフロアーを発売します」との一報。説明を見ると、「サステナブルフロアー🔗は基材に住宅の解体廃材や未利用材をリサイクルして利用、塗装には植物油由来のバイオマス塗装を利用した環境配慮型の木質床材」とあります。

それまでに採用を決めていた木質床材はショウルームで実物を見た上で決めていたものでしたが、山田さんの一報は「環境配慮と言うなら、同じ柄でこっちを選べ」というメッセージだな・・・と思い、即刻、同等の色柄のある部分はサステナブルフロアーに変更してもらいました。

こんな具合で、実際にやってみると、当社グループのソリューションで地球環境への貢献とレジリエンスを両立する家が実現できることが分かりました。「地球環境への貢献とレジリエンス」はこれからますます強い要求事項になるので、改めてこれらのソリューションをさらに進化させていこうという思いを強くしたわけです。

実際に家づくりをしてみて

こんな感じで、私の家づくりは進んでいます。

家は、生きることや住まうことの価値を体現する象徴的存在です。人によって価値観が違うように、家づくりに込める思いも人それぞれでしょう。その中で、私はGREEN IMPACTをもたらす家を建てたいと思った。地球にご迷惑をかけずに生きる、くらしていく選択肢のひとつ。

そんな想いが詰まった新居での生活がいまから楽しみです。


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