私が家事をするようになってから意外と時間が過ぎた。

実行するだけなら簡単だが、うちはそれだけではない。

一人暮らしのときとは違う。自分以外の誰かの動きや美意識にも合わせなければいけないということを思い知った。

私は起きるのが遅い。予定がないから当然だ。
生活サイクルを整えるという理由だけでは申し訳ないが起きられない。

当然、両親と朝ごはんの時間はズレる。
食べ終えたあとの自分の食器を洗わなくてはならない。

ここで思う。昼ごはんはどうせあと2時間くらいしたら食べるからあとから一緒にしよう。

するとどうだろう。先に昼ごはんを食べる母がその用意のためにシンクを使おうとして私の食器を洗ってしまう。

わーありがとうしんせつー

と思っていた。けど母は単に私を呼びつけて皿を洗わせるのが面倒だったのだ。

私は夜まで洗濯物を干していようが気にしない。

けれど母はあまり好まないらしい。洗濯物が湿気るからだ。確かになんとなく湿った感じはあるが、一人暮らしのときは普通に夜まで干していた。学校があったから物理的に取り込むことが出来なかったのもあるけど。

ご飯のおかずをチンした。タッパーに入っていたのをそのまま出した。私は洗い物が増える方が嫌だからそのまま出す。

母はタッパーのままおかずが並んでいることの方が嫌だったので皿に移し変える。洗い物が増えないようにという私なりの心遣いのつもりだったけど、気に入らなかったみたいだ。

そういったもろもろのお互いの不満がまたしても噴火。今回は母からである。

とりあえず聞くだけ聞いてあとは黙っておいて鎮静を待つのが普段のやり方だが、今回は私も反論してみた。号泣したけど。

元来、家事には向いていないのだ。食器は一日分を夜にまとめて洗ったって、全然平気だ。皿は腐らない。タッパーでおかずが出てこようが気にしない。皿を出すのが面倒だ。

炊飯器の保温スイッチ切ってそのままにしておいてご飯を腐らせたこともある。

私は髪が長いから、よく部屋に髪が渦をまいてるけど気が向いた時しか掃除しない。

洗濯物が山積していようとその目の前でご飯を食べられる。あとからたためばいい。シワになる？Tシャツなんて着てたらシワができるし、本当にシワついて困るものは最終的にアイロンがけするでしょうが。

さらに言えば、面倒だ。

最近、全部が面倒だ。昨日BOOK・OFFで面白そう！と思って買った本も、今日になると読みたくなくなる。

積読とか、楽しみにしておこうとかそんな明るい気持ちじゃなくて本を開くのが億劫なのだ。

Twitterで美味しいアイスティーの作り方が載っていて試してしまうほど自分で動きたい日もあれば、一日布団にいたい日もあるし、お腹が空くってどんな感じだったか思い出せない。時間になったから食べる、とりあえず用意されるから食べるだけだ。これは仕事をしている時からそうだったか。

母は話を聞いてはくれるがどうも平行線のやりとりにしかなっていない気がする。

面倒だと私がいえば「私にもそんな日があるよ」という。これはニュアンスとしてはそんな日があっても良いという感じではあるけれど。

あなたはそんな日であっても最低限動けてるでしょう。やらなきゃと思って動けるでしょう。たぶん使命感で。

私ほんとに動きたくないの。この家で、あなたがたの迷惑にならないように心配かけないようにとりあえず動いてるの。だからリビングまで降りてきてもそこから動かないでしょ。もう一日部屋にいたい日もあるの。誰とも喋りたくない日もあるの。

話は聞いてくれるけれど、本当に理解し合える日は多分来ない気がする。そして私は、そのことをまだ納得できてないんだろうな。

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