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母と回転寿司に行った話(後悔しない生き方って何だろう……)

こんにちは、咲走御新です。

何気なく近所を車で走っていると、回転寿司店がいつの間にかうどん屋さんになっておりました。驚きの感情の後に、すぐに過去の記憶が掘り出されます。

(……そういや、何年か前に、母と食いに行ったな)

二年前に天国へと旅立った母の誕生月は8月で、誕生日にはお菓子や花など、何かしら送っていました。

そんなある年に、妻から「今年はお義母さんと二人で食事に行ったら? 喜ぶと思うよ」と、声を掛けられました。

あの時の私は30代半ばで「いやいや……」と、拒否反応が働きましたが、日にちが経つにつれて「そういうのもいいか……」と、肯定的に捉えるようになり、その年の母の誕生日は、回転寿司店へ一緒に行っていました。

母の食はすっかり細くなっていて、積まれた皿はわずか、回転寿司店にいた時間もわずか……。

面と向かって食事をするのは本当に久しぶりで、恥ずかしさはあるし、落ち着かないし、何を話せばいいのか分からないしで複雑な気持ちでした。

でも、母は喜んでいたようなので(まあ、よかったかな)と、気持ちは晴れやかでした。

あれからもう7年かな? もう母と一緒に食事へ行くことは叶いませんが、あの時、回転寿司を一緒に食べた時間、記憶、そして母の穏やかな表情は、私の心の中にずっと残るのでしょう。

あの時、変な意地を張って「もうそんな年じゃないよ。食事には行かない」という選択をしていたら、じわっと心の中にしこりが残っていたかもしれません。

「あの時、行っておいて良かったな」

「あの時、お祝いできてよかったな」

提案した妻に感謝かな……。

仕事やプライベートで何かを選択する場面になった時は、ちょっと未来を想像してみて、一番後悔が残らない選択は何かと、考えるといいのかもしれません。

「あの時こうしておけばよかったな……」と、後で思うぐらいなら、実行したほうがいいんだろうなと思いました。

結果をコントロールすることはできません。でも、どんな結果になろうとも、自分が心から納得できる選択だったとすれば、それが正解であるということなんでしょうね。

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