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ドキュメンタリー映画「りりィ」

 「私は泣いています」で知られるシンガー・ソングライターりりィが亡くなってから7年以上の月日が流れた。
 映画撮影監督の高間賢治はその「りりィ+洋士」のライブを観て感動して独力でライブを記録した。りりィの体調悪化で撮影は中断を余儀なくされたが、数年間放置されたのち、熊谷達文の編集によってDVDに結実した。
 そのライブ映像に、生前りりィと交流のあった研ナオコ、豊川悦治、岩井俊二ら関係者、りりィを発掘した音楽プロデューサー寺本幸司の証言映像を加えたドキュメンタリー映画が劇場公開される。
 りりィのライブ映像と彼女を失った者たちの想いを紡ぐ「りりィ 私は泣いています」(2023年/108分)が2024年2月16日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開される。


 この作品は在りし日のりりィの音楽性・人物像とその魅力を浮き彫りにしている。同時に、愛するパートナーを失い、絶望、挫折、果てしない喪失感を乗り越えようと苦闘する一人の男(斉藤洋士)の物語ともなった。
 リリィは16~17歳から新宿を中心に路上ライブを重ね、1970年、二十歳でアルバム『たまねぎ』でメジャーデビューを果たす。シングル「私は泣いています」は87万枚を超える大ヒット。


 また、資生堂「春のキャンペーン」に使われた「オレンジ村から春へ」、「心が痛い」などのヒット曲もある。
 また女優としても活躍。「夏の妹」(72:大島渚監督)、「処刑遊戯」(79:村川透監督)などに出演するが、80年代半ばよりしばしば休止。
 97年のドラマ「青い鳥」で再び、数々の映画、ドラマに出演。「パークアンドラブホテル」(07:熊坂出監督」で主演、岩井俊二監督の「リップヴァンウィンクルの花嫁」(16)で高崎映画祭助演女優賞を受賞した。
 なお、ロックミュージシャンのJUONはりりィの息子。
 

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