何もしていない記(Pさん)

 あんまり何も書けないので焦っている。
 今まで、取るに足りない駄文だと思いつつも、こんなところに書いていたりしたが、そんなこと書いていてもしょうがないと、それも書かなくなったら、取るに足りないものすら書けなくなったという次第だ。
 身辺に、余り良いことが起きていない。
 昨日か一昨日に、はじめて「日本の古本屋」という、古本屋専門のネット通販サイトを利用してみた。
 コロナのこともあり、不用意に外出できない。古本屋も煽りを受けている。店を応援するつもりで、しばらく欲しい本はここで買うことにした。
 最初に来た本は、クリステヴァという、テル・ケルという、二十世紀中頃に前衛的文学活動をしていた集団のうちの一人で、先日話題に出した中沢新一が、「チベットのモーツァルト」という本の中でこの人のことを話題に出していたので気になって買った。
 見たところ、表紙の文字とか、表紙裏の梗概とか、文字が丸まっていたり、ですます口調で訳していたりと、何だか文学書、評論書らしくない。男性主義的なものを避けようとして、そうなったのだろうかと勘ぐった。
 料理をほとんど作っていない。休みの朝は、決まってベーコンエッグを作って食べることにしているが、その他、昼とか夜はほとんど買い食いになっている。
 小説は書けてない。もう書き方を忘れた。
 英語をまた覚えようと思って、洋書を開いて、閉じたりなどした。
 年始からしているのはそれくらいだ。読書も、買うのはいいがぜんぜん読めていない。
 オチもない。

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