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ひとり、童貞連句の反省会をする

noteの記事なんかもまさにそうですけれど、
自分の書いた文章って、後で読み返すと
色々発見があったりしますよね。

この度、私は六つの記事にわたって童貞連句
詠み、無事完結させることができました。

しかしながら、童貞連句は
終わった後こそが重要なのではないでしょうか。

そんな訳で、今まで作った童貞連句をまとめて、
ひとりで句の評価をしてみようかと思います。

すべて自分で作った句だから、
遠慮なくこき下ろせそうで良いですね。

まずはざっと一巻全体を振り返ります。

十二律 午前八時の巻

夏浅し午前八時に巻くひげか    初夏 場

 水打つ人の濡らすつま先     三夏 他

跳ね油勢い付いた音聞きて     雑  自

 名残茄子から垂れるめんつゆ   仲秋 場

友集い白川夜船二日月       仲秋 自他

 熟れぬオリーブ男塩漬け     晩秋 他

向かいの君酒もないのに赤み差す  雑  他

 毛布代わりと握るねんねこ    三冬 自

懐で僕だけに咲け冬椿       晩冬 自

 ぐいと土くれ押しのけた春    三春 場

知らぬ間に鮒の旅立ち温む川    仲春 場

 卒業式は胸を並べて       仲春 自他


十一月二日起首 十一月四日満尾

<良い所>

・ちゃんと完結できた。えらい!

童貞のことを考えながら、という新しい
コンセプトで連句を作ることができた。

・おおむね、連句のルールを守れている。
四季で春秋は三句、夏冬は二句詠む等、
原則に従って句を作れた。

感情を表す語がない(うれし、かなし等)。
これは良いと思う。俳句は直接感情を書かずに、
自然と想起させる、纏わせるものだから。

・一巻を通して、ほとんど同じ漢字が登場しない
(多分、「川」のみ)。

<反省点>

句と句のつながりの分かりにくい箇所が、
いくつか見受けられる。というか付け句の
つかず離れず感が、未だに掴めていない。

助詞や助動詞のバリエーションに乏しい。
平句には切れ字が使えないことを不安視していた
ため、語尾に柔軟性が付けられなかった。

「なり」等は使えるのかな?その辺りも今後、
勉強が必要である。

次は気になった句を取り出して個別にひと言コメントする。

夏浅し午前八時に巻くひげか    初夏 場

多分、これで題材が「朝顔」だとは伝わらない。
素直に初秋の季語として、そのまま「朝顔」を
使おう。午前八時の巻というタイトルは格好良い
のでgood。

水打つ人の濡らすつま先     三夏 他

後に調べたところによると、四・三、二・五を
避けるのは短句の下句(ここでは「濡らす
つま先」の部分)のみらしいので、
このままで問題なかった。良かったねー。

 名残茄子から垂れるめんつゆ   仲秋 場
友集い白川夜船二日月       仲秋 自他
 熟れぬオリーブ男塩漬け     晩秋 他

取り出したのは第四~六句であるが、
第四句と第六句が同じく「食べ物」を主題として
いて、やや打越気味であるように感じられる。

私ってば、好きなもの(童貞)を好きな食べ物に
例えるのが好きだから・・・

向かいの君酒もないのに赤み差す  雑  他

何が「他」だよ、絶対自他の句だよね。

別の句が思い浮かんだので、ここで書いてみる。

朴念仁酒が入ればムロツヨシ  雑  他

どうですか。
これなら完全に他の句だし、俳優さんの名前
入れると、ちゃんと恋句になるんですよ。

最初を字余りにするって目的も達成してるし。
朴念仁って言葉、なんか好きなんですよね。

ちょっと前後の関連が薄いかなあ。
でも、面白い句ができたような気がする。

「ムロツヨシになる」って、
容易に想像がつくような、つかないような、
何だか想像の広がる言葉だ。

作っている最中は、あれだけ考えて
何も思い浮かばなかったのに、

終わった後、ふと良いワードが頭に浮かんだり
するのも、連句あるあるというか、もっと言えば
人生あるあるで、それも楽しい。

反省会はこんなもんで。

皆さまも、俳句・連句、やってみましょうぞ!


最後になりますが、
ここまで童貞連句を見届けて下さったあなたに、
どうでも良い知識を一つ授けましょう。

俳句は、季節を表す「季語」を一つ以上入れて
作るものですけれど、

最も長い季語って何だかご存じですか?

それは・・・

童貞聖マリア無原罪の御孕りの祝日
(どうていせいまりあ
むげんざいのおんやどりのいわいび)。

もう一度言います。

童貞聖マリア無原罪の御孕りの祝日
(どうていせいまりあ
むげんざいのおんやどりのいわいび)。

仲冬の季語だそうです。何と26音。

五七五どころか、
五七五七七の枠さえ飛び超えてしまう。

一番長い季語が童貞だなんて、
とっっても素敵ですよね~~!!

本当はこの季語を使いたかったのですが、
あいにく浅学非才の身なもので。

もう少し上達したらチャレンジしてみたいです。


以上です。終わり!

ひとり反省会をご覧いただき、
ありがとうございました。

寒い日が続いていますね。

私も無事、こたつの誘惑に敗北し、
ついに電源を入れました。

今、こたつに入って記事を書いています。
ぬくいです。

まだ十一月の半ばなのに・・・

冬は一体どうなってしまうのだろう。

外出する際は、暖かくしてお出かけ下さい。

寝る時もしっかり暖を取ること!

明日は暖かくなると良いですね。

それではまた。


わらさだくりや

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