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文学フリマ京都8で買った本



はじめに


1月14日(日)京都市勧業館みやこめっせで開催された「文学フリマ京都8」に行ってきました。

購入した本の感想を、自分用の備忘録を兼ねてつらつらと書きます。
拙い文章ですがご容赦ください。

(もし万が一「感想を載せないでほしい」「ここ間違ってる!」などがありましたら、お手数ですがご一報ください。)


買った本の感想

今回購入した作品


『ぽけっとみつね』 ふぉとばしょ 沙耶(X:@SayaPhotoba)

メンタルつよ子なみつねちゃんがとにかく可愛い折本写真集。

「〜〜みつねです」っていうひと言説明文も可愛くてにっこり。

みつねちゃん、わりと我が家の後輩猫ゆずに性格が似てる気がするんですよね。
先住猫が大好きだったり、寝相が自由だったり、天真爛漫だったり……。


『へちまとみつね1〜かぞくがふえたよ〜』 ふぉとばしょ 沙耶(X:@SayaPhotoba)

上述の『ポケットみつね』のみつねと先住猫へちまの写真集。

みつねはきゅるんとしたお目目がキュート!
余裕のみつねに対して、先住猫のへちまは警戒気味。
しかしへちま、一部ハゲができても相変わらず神々しさすら感じる真っ白な毛並み。

うちの先住猫おずも新入りのゆずが来た当時、ストレスなのかめちゃくちゃ痩せた……(泣)
新入りが先住猫のお気に入りの段ボールを噛みちぎるところまで我が家と似てて笑いましたw

へちまとみつねの距離がもう少し縮まりますように…!


『短歌ポストカード』 白兎文庫(X:@shirousagibunko)

2枚購入。本人たちが「どっちがどっちの短歌だったっけ?」ってなってて面白かった。仲良しさんだ。

パッと見た感じ、雪の写真(星空かと思ったら車の窓の雪らしい。たしかに家に帰ってよく見たらそうだった。素敵な写真!)のほうが幹さんぽくて船のほうが幾美さんぽいな〜と。

写真撮影は鶴見さん(X:@1997224_)だそうです。

雪のポストカード
創作する人でなくても、言葉を使うすべての人が共感できそうな歌。
私は話すのが得意ではないし、書くのも時間がかかるから、、
それに伴う生きづらさに寄り添ってもらえている気持ちになった。

海のポストカード
歌全体は一見後ろ向きな印象を受ける人もいるかもしれないけれど、「しっかりと」で始まるのが強くて好き。
写真の壮大な青空と海も相まって、そういう生き方も肯定してもらえてる感じがする。

白兎文庫さんの短歌や小説は変わった(と世間では見られる)生き方を受け入れてくれるようなものが多いと思っていて。
日々の息苦しさがふっと軽くなります。


『小説教室で「ザマァ小説」を作った話ほか』 石川きよにゃ(X:@kiyonya3)

小説教室での体験談を描いた表題作を含むエッセイ漫画。

その1:「ザマァ小説」教室編
私も小説教室の類に興味はあれど、その場で上手いこと書ける自信がない……。
なるほどな〜と、楽しく興味深く読ませていただきました。
ふたつめの課題、私は「えっ普通に姉のほうが性格悪いのでは⁉︎」と思ったし、ヒロインが己で手を下してザマァする展開好きなんですが、、難しいですねぇ。

その2:小説指南編
ご友人に小説が上手くなるコツを聞いた話。
自分の原稿を読み返したときの「こんな話だったっけ?」ってなる現象にめちゃくちゃ頷きました。耳が痛い……。
私も1ヶ月くらい置きたい派ですね、〆切があるとそうもいかないけれど。

その3:便利ツール編
私もよく投稿サイトでそのまま書いたりしてしまうんですが、投稿サイトって何箇所かあるし、突然消えないとも限らないし。
結局Googleドキュメントを併用するのが便利ですよね〜。
高級椅子、私はセ◯ルチェアを使っているんですが、前よりマシになったとはいえ相変わらず尻と腰が痛い……。オカ●ラ、気になります。


『ハロウィンの黒猫』 きよにゃ(X:@kiyonya3)

うずら可愛い笑

ショックのせいで記憶が混乱する母猫、
コミカルに描かれているおかげで笑って見られるけどヘビーだ……。

捨て猫に牛乳与える場面っていろんな作品で見るけど、お腹壊すからダメなんですよね。
ここではしっかりお腹壊しちゃっててリアルです。

その後の話、うちにも黒猫がいるので「わかる〜」になった。
やさしい世界で癒されました。


『ハッピイさん』 モノカキヤ madeleine(X:@madeleine312)

いつも表紙の絵が可愛い! 好き。

母親の「見張り」と親族から言われている洋子。洋子も母親を愛しながらもどこか見下し、衰えたと感じているが__

どことなく不穏な始まり方なのに、じんわりとあたたかい読後感。
私にとって、日頃無意識に驕っているかも…な自分を省みるきっかけをくれたお話でした。


『文芸同人誌ロゼット 第2号』 ロゼット文庫(X:@rosette_bunko)

「夏の恋」がテーマのアンソロジー。以下に一作ずつ感想を。

「海に映る空」茜音沙耶(X:@SayaPhotoba)

2人の往復書簡から始まる物語。

一年にもわたるやり取りの間に、少しずつ距離が近づいていく様子が初々しい。
なんて健康的な青春なんだ!

海の中に潜りたくなったし、素敵なカフェでメロンソーダとレモンスカッシュを飲みたくなった……。

あ、あと表紙と特典の写真は沙耶さんの作品だそうです。特典のスパッと爽やかな空、好きです。

「汲み干す追想」瓜越古真(X:@f_urigoe)

弊サークル「コハク燈」のメンバーである瓜越の作品。

冒頭の比喩から素敵で惹き込まれる。
雨の日の植物園に似合うしめやかで落ち着いた雰囲気で語られる過去。

川端康成の「なんとなく好きで、 その時は好きだとも言わなかった人のほうが、 いつまでもなつかしいのね」を思い出しました。
my好き文章。

「ヒイラギとタンポポと」新島みのる(X:@NiishimaM)

逆境の中でも挑戦し切って、挑戦を認めてくれる人がいて、自分の子どもの挑戦もできる限りサポートして応援する。
そんな強くやさしい主人公の生き方に、憧れと尊敬の念を抱きます。

生涯の植物という考え方が出てきて、いいな、私も生涯の植物を決めて育ててみようかなあ…と思った。

「ここ」朝凪空也(X:@Rigel150)

爽やかなだけではない、地に足のついた夏の恋の歌。

「たしかにここから風がうまれた」で私の周りにも風が吹いた。
バナナワニ園の歌がつい口に出してみたくなる感じで好き。

「青い午睡」大山ささら(X:@ryokuubungei)

情景描写が巧みで、苦心して想像力を働かせずとも映像が頭の中に流れ込んでくる。
特に雨や海など「水」の使い方が印象的でした。

こういう現実と幻想が混ざり合うような小説、大好きです。

「鷺刃の国」泡野瑤子(X:@awareview2)

肉じゃがを作っていたら、突然見知らぬ国に流されてしまった主人公。
真っ白い砂浜、青い海と空、美しく高貴な少女。元いた場所にはあまり帰りたくないな…と思っていた主人公を想定外の出来事が襲う。

「都合の良い幻を見ている」という言葉通り、自分に都合の良い対象を理想化して、安寧に身を委ねている__
自分にもそんな部分があるかもとハッとしてしまった。

「さなぎの女たち」染よだか(X:@shimeso43)

「由良はあたしがいなきゃ生きてなんかいけない」と言う小春。
たぶん由良がいないと生きていけないのは小春のほうだ。

2人の関係が一時のものなのか、ずっと続けていけるものなのかはわからないけれど。
これは今後を生きていくために必要な時間だと思う。

2人ともが羽化して羽ばたける日が来ますようにと、願わずにはいられませんでした。

「初恋」伴美砂都(X:@misatovan)

美男美女でなくとも、ドラマで見るようなものではなくとも、燃えるような恋をしてこなくとも、すべての人にはその人の人生がある。

人生はままならない。
その上で松原くんや福美さん、高岡さん……すべての人たちが、苦しさも幸せも感じながら、息をして、しっかりと生きていけるといいな。


「夏の恋」がテーマのアンソロジーですが、
刊行に寄せた主宰の伴さんの言葉に
「恋をすることもしないことも等しく肯定されるべき」とありました。
この言葉に救われる人は多いのではないかなと。

余談ですが…
こちらのアンソロジーを購入した際、伴さんが
「お会いできて良かったです、今日という佳き日に」
というようなことをおっしゃってくださって
伴さんが紡ぐ作品と同じく、なんとやさしく心に届く言葉選びだろうか__
と思ったのでした。

おわり


以上、文学フリマ京都で買った本の感想でした。

今回、弊サークル「コハク燈」の活動としては
「おとといあさって」さん
「ふぉとばしょ」さん
とコラボした絵本『わるいこだれだ』と、

2021年に白兎文庫さんと一緒に作った合同誌『君が好きだよ』

を置いていただいていました。




お手に取ってくださった方、ありがとうございました。

長蛇の列のブースもあったりして、昔より人が増えたなあという印象。
今回は3,643名(出店者892名、来場者2,751名)もの人が参加していたらしいです。

時間があれば全ブース見てまわりたかった!

久しぶりに足を運べて、創作のエネルギーをもらえました。
次に出店するとしたら文学フリマ大阪かな。

またどこかでお会いできましたら幸いです。


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