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長いこと文学が読めてない

20代の頃、海外文学にハマって、いわゆる世界の名作的なものを片っ端から読んでいた時期がありました。

しかしこれには理由があります。
当時自分は海外の大学に行っていたので、日本の新刊は関税が高くて買えたもんじゃなかったのです。そこで大活躍したのが、ニューヨークのマンハッタンにあったブックオフ!(今もあるのかしら?)

そこで「文庫本はまあ定価で買える」「文学作品は読むのに時間がかかるのでコスパが良い」という理由で、海外文学ばっかり読んでいたのです。
当時はSNSもYouTubeもまだ走りで、日本語のソースは日本人の留学生の友人と、ブックオフでありつける本だけだったのだ……。

日本語に飢えたニューヨークに散らばる日本人たちの相互扶助的な機関であったといっても過言ではない。ブックオフ。偉大。

しかし、海外文学にありがちな文字びっしり改行なし長編を読むには精神力と時間が必要。あれは大学生だったからできた行為なのかもしれない。

だって働いていて、1日に自由にできる時間がせいぜい3時間みたいな状況で読もうものなら、「話が進まねえ!」→寝落ちして本を閉じる→「昨日読んだのなんの話してたっけ!?」→戻って読み返す、で3歩進んで2歩下がるみたいな状況になるわけでね。

ちょっと前に実家に帰省したとき、やることがなさすぎて1日で『クオ・ワディス』の上巻を読み終えてしまい、よし「中」を読むぜと東京に持ってかえってきたのに一向に進みません。かなしみ。

案外、なんもない、なんもしなくていい休日があったら、海辺のテラスにでもいってひたすら本を読むのがベストな過ごし方かもしれません。

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