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社内の基幹システム刷新に向けてアジャイル開発がスタートしました。けど。

先日の記事で記載しましたが、社内の事業計画関連のシステムを刷新することになり、その導入に向けて開発がスタートしました。

私は情報システム部門の人間ではなく、事業部の「使う側」です。もちろんユーザーの意見を入れなければいけないということで、私は事業部の代表者として参画することとなりました。

コンサルも入って開発していくということで、先日キックオフミーティングが開催されました。

私のいる会社は海外展開も多く、それなりに規模が大きいこともあり、その要件もかなり多岐にわたります。
そこで一度に作り切ってしまうウォーターフォール型ではなく、アジャイル開発を導入します、という説明でした。

私のいる会社はかなり古い製造業なのでアジャイル開発というのはかなり遠い存在です。もっというと、「遠いかどうかもよくわからない」という状況です。ただ、「意識高い系ワード」として扱われており、社内では一部のまだ事業化されていない、新事業分野の人たちがそれに触れている”らしい”というくらいの認識でした。

ただ、説明会において、ウォーターフォール型との対比で説明されたので、なんとなくわかった気になりました。その場で理解したのは、

・全体パッケージを作り込まずに、部分部分から導入すること
・完成形を決めず、最低限必要なものを決め、そこから先は常にアップデートできるようにすること
・最低限の要件決めとアップデートサイクルのスピードを速めること

です。
言ってることはわかるけど、実際どうやって進めるのかしら?と思っていましたが、コンサルの方が、「我々が準備しますので、事業部の方はその場で意見してくれればいいです」というもんだから、特に宿題もなくそのキックオフ会議は終わりました。

そして第1回目の会議の日になりました。

どのように進むのかしらと思って参加しましたが、いきなり開発中の画面が出てきて、「この画面について意見を募集します」とのこと
そこから説明が始まり、

「この画面ではこのボタンを押すとデータが出てきます」
「このボタンを押すと並び替えができます」
「ここがデータ修正をするところです」

「質問・要望ありますか」

そんなん言われましても。

その会議は海外も繋いでいましたので、50人くらい参加者がいました。なのに会議時間は1時間で、説明でも時間使っていますから、QAは15分あるかないかです。そこでそんなオープンに投げかけてしまっては収拾がつかなくなります

ありがちなことかもしれませんが、日本人は一言も発せず、海外スタッフから質問がたくさん出てきました。しかもその質問はとてもとても細かい内容でした。もちろん、オープンに投げかけているのですから、質問する側には非はありません。

私は結局きりがないと思って何も言わなかったのですが、なんでこうなってしまったのかを考えながら聞いていました。

改めて当初の狙いを考えてみると、「完成形を決めず、最低限必要なものを決め、そこから先は常にアップデートできるようにすること」と言っていたわけですから、会議進行にあたっては「後で変えられることではなく、今決めなければ先に進まないこと」を定義しなければいけなかったと思います。

私はこの会議の後に初めてアジャイル開発とは何かを勉強しなきゃいけないと思って、インターネットでいろいろ調べた程度なので、今の時点でアジャイル開発とは何かを語ることはできませんが、アジャイル開発であろうと何だろうと、会議の目的ははっきりさせないと収拾付かなくなるのは間違いありません。

ただし、今回アジャイル開発ということで、ウォーターフォールのように完成度100%を狙うわけではないということで、議論のゴールを設定するのが非常に難しい、ということはよくわかりました。

しかし、今後、未来予測がほぼ不可能な中でビジネスをしていく上では、このような完成度100%を狙わないが、確実に前に進めていくスキルというのは非常に重要だと思います。

恐らく、アジャイル開発の一番の難しさはマイルストーン設定、ステータスの見える化によるマネージメントにあるのだろうと推測します。

今回、このプロジェクトに入ることで、コンサルの方が何らかの方法でアジャイル開発をマネージメントされると思いますので、勉強するつもりで取り組んでいこうと思っています。

気づきがあったらまたシェアさせていただきます。




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