- 運営しているクリエイター
記事一覧
【短歌】recurrence of cancer 2016
死神の消息を聞くたびにこの世界は色を鮮やかにする
*
死神がご機嫌いかがと軽やかに尋ねてわらう初夏真昼(はつなつまひる)
他界からの風の便りになつかしい空のにおいがよみがえる午後
生まれくる前の場所へと還る旅 ひと息ごとに花が零れる
去り逝くと知ればすべてがいとおしい 傷痕さえも煌き果てる
重すぎる荷物をひとつ捨てたあとの空漠をただ抱きしめている
*
脊椎がこ
死神の消息を聞くたびにこの世界は色を鮮やかにする
*
死神がご機嫌いかがと軽やかに尋ねてわらう初夏真昼(はつなつまひる)
他界からの風の便りになつかしい空のにおいがよみがえる午後
生まれくる前の場所へと還る旅 ひと息ごとに花が零れる
去り逝くと知ればすべてがいとおしい 傷痕さえも煌き果てる
重すぎる荷物をひとつ捨てたあとの空漠をただ抱きしめている
*
脊椎がこ