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人生の線路

これは、私の中一の頭で考えた事なので、意見はそれぞれあると思いますが、聞いて欲しいです。 私たちA組は隣のB組の教室を使って数学の授業をすることがある。B組は、違う教室を使っているそうだけど、忘れ物を取りに教室にやってくることも多い。 私の数学の先生は、人生の為になることをたくさん教えてくれて私はそんな先生で良かったと思っていた。でも、その話を真面目に聞かない子もいる。それはしょうがない事だと思っていた。 ある日、1人のB組の女の子が、いつの間にか数学の時間に教室に入っ

    • 初恋と同窓会

      同窓会を抜け出した。 小さい頃はみんなもっと素直だった、純粋だった。またみんなで集まったからって小学生に戻るわけじゃない。それはしょうがないことなのにね。私はバカだなぁ、と思うけどみんな息苦しさを感じないのって疑問に思う。 少ししたところに橋が架かってて夜景が一望できた。「はぁ、」とため息が漏れる。足音が聞こえてふと横を見ると初恋の相手がやってきた。10年経ってもやっぱり私にとって一番カッコよくて。 「何やってんの?こんなとこで」 「別に、お酒好きじゃないから」 「

      • おばあちゃんち

        「おばあちゃん、久しぶり!」 長野の方で農業をしているおばあちゃんに会えるのは、年に二回くらい。でも、アケミは家族の中で一番おばあちゃんが大好きでした。 「おばあちゃん、今日はどんなお話をしてくれるの?」 夏休み、いつものようにおばあちゃんちに遊びに行って夜は同じ布団で寝るのが定番でした。そしてアケミはおばあちゃんのお話が大好きで、いつもウキウキワクワクしています。 「今日は『しろぎつね』のお話をしてあげよう」 おばあちゃんはそういって、アケミの頭を優しくなでました

        • トモダチ

          「ねぇ、かなみ。えみこ、最近めちゃくちゃ太ってない?」 「だよね!みさえもそう思ってた???」 「そうに決まってる!」 ーーーー 「ねぇ、みさえ。」 「どうしたの?えみこ」 「最近、かなみ調子乗ってない?」 「まって、分かる(笑)」 ーーーー 「ねーね!えみこ!2人きりなの久しぶり!あのさぁ、みさえってぶりっ子じゃない?」 「ちょうど、私も思ってた!」 いつからか、わかんないけど。こんな連鎖が始まった。3人揃えば3人で仲良くするけど。裏はこんな感じだ。

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        人生の線路

          【不登校同盟】#1

          「トモミ、起きなさいよ。」 朝、目が覚めるとお母さんは、洗濯カゴを持ったまんま部屋を出ていく。アラームよりもお母さんの声の方が気持ちよく起きれる。 朝、スープを温めて食べ、そのあとラブラドールのポチのさんぽにいく。家に帰るとパジャマを洗濯して、ポチに餌をあげる。毎日のルーティンで、トモミは今日もヘトヘトになってしまった。 「プルルルルルル」 固定電話が鳴ると、ソファからおりてすぐに電話に出る。 「もしもし、」「おはよう!トモミちゃん」 「おはよう

          【不登校同盟】#1

          インコのミカコと二人のミカ

          インコがうちにやってきたのは、私が三歳の頃だった。 保育園から帰る通学路で少し弱っているところを見つけた。 「みーかちゃん」 インコは私を呼んだ、いや元の飼い主さんを呼んだのかもしれない。 だけど、その時の私はこのインコ が大好きになってもう手放したくないと思った。 けいさつしょ、ってところにお父さんはインコを持ってった。警察官って人はインコを見たけれど、すぐに顔を戻した。 こんな人に、この子を預けたくないと思った。 「うちで飼いたいよ、お父さん」 そういうと、お

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          中途半端な彼

          テスト中。 彼は私に手紙をくれた。 「さっきはなんで手紙をくれたの」 「かっこいいだろ。そういうの」 「ぜーんぜん!」 彼はテスト時間になると、手紙をくれる。 問題用紙の端っこをちぎったやつで、一見何にも書かかれてない。 でも、ある時見つけた。 端っこにすっごく小さく「I LOVE YOU」の文字が。 でもいつまでも気づかないフリをしてる。 あたし、意地悪だけど。彼がちゃんと伝えないから。 キーンコーンカーンコーン 「あ、チャイムなったぞ。帰ろう」 「あ、言

          中途半端な彼

          【ショート】かわいいサンドバック

          河川敷を歩いて家に帰る途中、強い風が吹いてスカートが揺れた。 カナは朝からイライラしていた。お父さんは、ダイエット中なのにしつこく朝ごはんを進めるし、お母さんは部屋が汚いって言ってくる。バイト先の店長は少し遅刻をしただけで朝一番に説教の電話をしてきた。彼氏もデートをキャンセルしてきたし、最近は部活終わりに一緒に帰ってくれない。 「もう、なんなのよ!?」 叫んでも何も帰ってこなかった。イライラしていると自然に涙がこぼれる。小さいころからいつもそうだった。スカッとするような

          【ショート】かわいいサンドバック

          悪魔と人間 おとぎ話風

          ある国に、悪魔がいました。 小さい頃は、かわいい人間の赤ちゃんでした。 でも、小学生になったころ悪魔はいじめにあいました。理由は、かわいいから。でもそんなことが原因だなんて小さかった悪魔にはわかりませんでした。悪魔の心は傷ついて、悪魔は悪魔らしく成長していきました。 悪魔が高校生になる頃にはもうすっかり人間の身体ではなくなっていたのでした。それがまた気に食わないクラスメート。そしてまたいじめを始めるのでした。すると、またまた悪魔は悪魔らしく姿を変えていきました。 悪魔の

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          不思議な友情

          私の好きな人は、私の親友が好きです。 私がやりたかった生徒会長は親友がやることになりました。 私が欲しかったアイドルのライブチケットだって親友が当選しました。 親友とは不思議なものです。 それでもわたしは親友を好きなのだから。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「おはよう、チカちゃん」 「あ、おっはー!うへへへ、今日も元気に頑張ろね!!」 私の親友はいつもそう返してくれます。 「あ、ちかちか!ちょっと、これ昨日忘れてたよ~

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          テストと、アイスと、夏と。

          夏期講習の帰りに私はコンビニに寄った。 汗ばんでいる体にキンキンのアイスが溶けてゆく。 その快感を味わうことが大好きだった。 ある日の帰り、仲良しの美和が提案した。 「今日やった小テスト一番点数が低かった人が、アイスをおごるのはどう?」 皆は、明日の小テストの結果楽しみで、ワクワクしていた。 その中に一人、不安そうな顔をした私がいた。 なぜなら私はカンニングをしたからだった。 いつもいつも、隣の美和の答えを写した。 前回のテストで点数を聞かれたときはヒヤッとしたけど、回答

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          私の初恋

          私の初恋は売れないロックミュージシャンでした。 「私、あなたが好きなの」 「でも俺は売れない。君のことを幸せにはできないから。」 彼は優しいひとで、私のことをわざと振ってくれました。 私は彼を諦めることに必死でした。 「私、あなたを知ってるわ」 五年ぶりに彼にばったり会いました。 彼はエレキギターとスピーカーを持って、駅前にいたのです。 「君か?久しぶりだな。」 彼の優しい声、栗色の髪色、何も変わっていませんでした。 「うん、久しぶりだね。」 それに比べて私

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          アメリカ人のジャック

          公園にいた、知らない男の子はジャックと言いました。日本では見かけない不思議な名前に、興味をもって美穂子が話しかけます。 I’m sorry. 返ってきた言葉はそれだけでした。美穂子は自分とは話せないんだと落ち込みました。じゃあ、「帰るね。」と言おうどしたけれど、言葉か通じないので、静かに手をふります。 しかし、ジャックは止めました。そして、ニコッと笑いました。それは、そんなことどうだっていいじゃない。と言っているように美穂子は思わいました。 夕焼け空が広がった時、美穂

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          無色の私

          私は普通の人。 もしかしたら、普通という言葉すらつけられないくらい何の特徴もない人かもしれません。 友達も多すぎず、少なすぎず。 それなりに好きな人もできました。 怒られることも褒められることもあるし、運動神経だっていつも平均でした。 受験だってしっかりやりました。 中の上くらいの学校に合格して、お祝いだってしてもらいました。 それでも、私の特徴が一向に見つけられません。 やっと高校に入れば、髪を染めることはなくても巻き髪はやりました。 結局なにも自分らしさがないの

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          小さな画家

          彼女の夢は画家になることなのでした。 彼女の友達や家族は、才能で決まる職業にはつかない方がいいといいました。 しかし、彼女にそれは無理なのでした。 冬の始まりに、彼女は家を飛び出しました。 荷物はほとんど持たずに、深夜に駅に向かいました。 高校も無断で欠席するつもりでした。 そのくらい、彼女は画家になりたいのでした。 彼女の母親は、しばらく彼女のいない生活にさみしさを感じていました。 しかしそれも、半年くらいすると終わってしまうのでした。 母親は彼女の弟にあたる息子

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          すれ違う二人

          「ナツミがいなくなると、昔みたいに自分だけ取り残されたような感覚になる。」 「サナといつも一緒にいると、自分の世界を壊されたような感覚になる。」 「だから、ナツミを追いかけると、少し無理した顔をする。」 「だから、サナがやってくると少し嫌な気持ちになる。」 「私のことどう思ってるのかな?」 「私のこと嫌いになるに決まってるよね。」 「でもさ、やっぱり会いたくなる。」 「少し寂しくなる自分がいて。」 「ねぇ、また話そうよ。」 「こんな不器用でごめん。」 「だ

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