見出し画像

No.53 - 「エビデンスを出せ」と言う人は、ビジネスセンスが無い。


こんにちは、安斎響市です。
今日は、ちょっとマーケティングのお話です。

マーケティングは、営業・販促などの仕事に携わる人だけではなく、すべてのビジネスの基本とも言えるので、ある程度はセオリーを覚えておくと良いでしょう。


ちょうど今朝、私のあるツイートに、こんなリプライが付きました。


出たよ。「エビデンス君」

(それ以前に、よく朝っぱらの7時から、赤の他人にこんな絡み方ができるな…… とも思いますが、たぶん、心が病んでいるのでしょう)


なんだか、Twitterに、いっぱいいますよね。
すぐ「根拠を示せ」「エビデンスを出せ」と言い出す人。

普通に、めちゃくちゃ頭悪いです。
ビジネスセンス、ゼロです。

ただ「エビデンスを出せ」と言えば、一つの意見・反論になっていると思っている時点で、かなり幼稚です。


私の小説『5年後に退職する新卒サラリーマン』の最近の話にも、エビデンス課長というキャラクターが出てくるのですが、まさに、こういう「エビデンスを出せ」と平気で言っちゃうビジネスセンスゼロの会社員に対する皮肉から生まれた登場人物です。



なぜ、「エビデンスを出せ」と言う人がアホっぽいのか?
なぜ、ビジネスセンスが無いと言い切れるのか?


一言で言うと、センスとは、想像力のことだからです。


例えば、SNSでよく発信されている「メールに即レス」「結論から話す」といった、クソどうでもいいビジネステクニックや、コンサルの意識高い系「仕事術」を覚えることよりも、ずっと重要なのは、根本的な思考のセンスです。

これが身に付いていないと、どんな高度なビジネススキルやノウハウを持っていたとしても、上手く使うことができません。


例えるなら、英語を身に付けることは非常に重要な一方で、思考能力のない人が英語だけ身に付けてもあまり意味がない、というのと似たような話です。
「英語が喋れるだけ」では、ビジネスで成功することはありません。
英語はあくまで言語というツールでしかなく、喋る内容の中身がない人は、いくら英語ができても、通訳アシスタントや秘書くらいにしかなれないからです。


 

ビジネスセンスとは、「想像力」のこと


同様に、何らかの意見に対して、すぐに「それってただの感想ですよね」「何かそういうデータあるんですか?」という反論をする人は、ビジネスセンスゼロです。中身が無いです。

データや根拠に頼る人は、ビジネスでは成功できません。



いや、まったく逆じゃないのか?
ファクトやデータを元に判断をするべきじゃないのか?

と思う人もいるかもしれません。


でも、ちがうんです。

もう一度言います。
データや根拠に頼る人は、ビジネスでは成功できません。


なぜかというと、

ここから先は

4,052字
この記事のみ ¥ 300

サポートいただいたお金で「餃子とビール」を購入させていただき、今後の執筆活動に役立てたいと思います。安斎に一杯おごりたい方は、ぜひサポートをお願いいたします。