見出し画像

日本に「原生林」は存在しない

 日本国内に原生林なぞは存在していませんし、そんな林にオオクワガタは居ません。過去に伐採が行われ、植林された二次林をオオクワガタは住処にしています。一見、原生林ぽく見える森も、実は大昔に人の手で一度は伐採・植林された後に放置された成れの果てなのです。
 YouTuberオオクワガタ・ハンター氏が「素晴らしい原生林ですねー、此処ならオオクワガタが居そうですねー」なんて、この人、車で林道通って入山してるよね? 原生林になんで林道が在る??? ……でしょ? クマが出るから原生林とかじゃないですよ。一般人が林道から山に入って往復数時間で楽に帰って来れるなんて、そこからの山道も既に人手で作って在るからこそできることであって、本当に原生林なら、わたしたち一般人なんぞは一度入ったら迷ってもう二度と自力では帰って来れませんよ。このような間違った認識、誤った言葉の使い方で大嘘が罷り通ることになります。

里山でさえ入山は常に危険が付き纏う
 自分も未だ見ぬワイルド・オオクワガタを採取したいがあまり、一見、原生林のように見える人里離れた深い森などには絶対に安易に入ったりしないようにして欲しいのです。それは非常に危険な行為です! 特に冬場だと洒落になりません。本当に救命救助要請事態に成り兼ねませんよ。これについては注意喚起しておきたいと思います。
 実際、わたしも過去に山中では何度かヒヤリとした経験がありましたし、そんなことが今後も無いとは言い切れないと思います。なので、決して侮ってはいけないのです。わたしが言いたいのはですね、いつものように、思考停止するな、自分の頭で考えろ、です。ほんと、クワガタ関連の業界だとか、その趣味に纏わることには嘘が多いんです。早い話が、自称オーソリティーな人ほど実は無知なんです。その点については毎度辟易します。
 クワガタ採取には、其処がそれほど深くない里山でさえ事故の危険が付き纏います。アウトドア活動に不慣れな方は、下調べと地図の用意、各種装備の徹底、雨具などの非常時備品の携帯など、十分な準備と注意の上での行動が肝要です。十分な量の飲料水も勿論ね。山での行動は自己責任。他人に嗾けられて軽い気持ちでクワガタ採りに山に入ったがために救命救助要請なんてことには決してならないように!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?